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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(47)「合蹠のポーズ」

イラスト●星奈レイ
発行:2011年10月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

尿漏れ予防

合蹠のポーズ① 股を開き、左右のかかとを合わせ、手前に引き寄せる。肛門を軽く閉じ、骨盤を立て、息を吸いながら腰部、背筋を伸ばす。

天下の朝日新聞なんてもう誰も言わないと思いますが、それでもあの朝日新聞であります。翌日が休刊日で、いつもはTV欄が載る背表紙に、ずらりと並んだ通販商品の広告。その中の目立つところに尿漏れパンツの広告があり、なんだかなと思ったものです。

ところが、」気をつけて見ていると「外からは絶対それとわからない尿漏れパンツだから、みんなと一緒に温泉に行っても安心」とか、「大人用の紙オムツをつけて、気楽にどこでも出かけよう」と呼びかけるCMがずいぶんオンエアされています。

確かに尿漏れはQOL(生活の質)を低下させる深刻な問題です。でもケアするグッズの活用次第でずいぶん気が楽になることも事実です。

② ゆっくり息を吐きながら上体を前傾させる。そのままこの姿勢でできるらくな呼吸で30秒~1分保つ。

ある舞台関係者によれば、中高年の舞台人の多くは、当然のごとく尿漏れ対策用のオムツやパンツを着用して、舞台を務めているそうですが「誰も気に病んでないわよ」なのだそうです。

でも、簡単なヨガで尿漏れを防止できたらそれにこしたことはないですよね。

今回紹介する「合蹠(がっせき)のポーズ」は骨盤底筋を鍛え、失禁予防体操として大変有効なポーズです。

③ 息を吸いながら上体を起こし、両膝を閉じて両腕で抱え、呼吸を整える。

骨盤内の血行を促し、泌尿器、生殖器を整える働きがあります。生理痛や生理不順にも有効で、名器体操とも呼ばれるくらい女性には女性性を、男性には男性性を高めるポーズです。

腹圧低下による尿漏れ、たとえばくしゃみをしたり、笑ったりなど腹圧がかかると起こる尿漏れには劇的な効果をもたらします。

骨盤底筋とは、排尿時に排尿を止めようとするときに使われる筋肉です。実際やってみて、骨盤底筋の筋肉の感覚をつかんでください。

合蹠の準備ポーズ① 仰向けになり、両足の裏を合わせて、静かに両膝を開く。両手は鼠径部に。同時に肛門を軽く閉じる。ふつうに呼吸で30秒。

ヨガではほとんどのポーズにおいて、「肛門を軽く閉じる」という一語が入ります。

いわばヨガのキーワードのようなものです。実際どのポーズも、骨盤底筋を意識すると、腹部も軽く締まり、インナーマッスルが使われるのです。

一般的な失禁予防体操では、ふつうに腰かけている姿勢や両膝を立て仰向けに寝た姿勢で、骨盤底筋を5~10秒収縮させるよう指導しています。それだけでも十分ですが、「合蹠のポーズ」ではもっと深く工夫され、両膝を大きく開きます。

② ももから足先まで内側をぴったりとつけて、胸に抱えるようにして、ふつうに呼吸で30秒。

骨盤底筋を意識しないと股関節にのみ意識が向いてしまいます。

完成ポーズで、肛門を閉じ、左右の坐骨、恥骨、尾骨の4点を結ぶ菱形の部分(骨盤底または会陰部ともいう)を、巾着を閉じるようにぴたっと閉じて、体の内部に引き上げるようにします。

会陰部を境に外側はじわっとストレッチしていき、内側は閉じて内部に引き上げます。

股関節が硬いとなかなかコツがつかめませんが気長にやりましょう。

準備ポーズで股関節を柔軟にしていきます。くれぐれも無理しないように、リラックスしながらです。

合蹠のポーズ

① 両膝をゆったりと開き、左右のかかとを合わせ、手前に引き寄せます。肛門を軽く閉じ、骨盤を立て息を吸いながらいったん腰部、背筋を伸ばします。股関節が硬く、両膝が床から相当浮いていても、無理に膝を開こうとしなくて大丈夫です。

② ゆっくり息を吐きながら上体を前傾させていきます。このとき尻が後方にずれたりしますが、ずれたらずれたまま続けましょう。そのままこの姿勢でできるらくな呼吸で30秒~1分保ちます。

③ 息を吸いながら上体を起こしてきたら、両膝を閉じて両腕で抱え、呼吸を整えます。

合蹠の準備ポーズ

「合蹠のポーズ」を行う際、股関節が硬くて、両膝がなかなか開かない場合、この準備ポーズを行うとよいでしょう。

①  仰向けになり、両足の裏を合わせて、静かに両膝を開きましょう。両手を鼠径部にあてます。手のひらの温かさで、リラックスしてくるのがわかります。同時 に肛門を軽く閉じふつうの呼吸で30秒保ちます。肛門を閉じるというのは、お尻の筋肉に力を入れるのではありません。肛門の内側がぴったり付く感じで、首 や肩はリラックスしています。これは本型でも留意したい点です。

② 両膝を閉じ(ももから足先まで内側をぴったりとつける)、胸に抱えるようにして、ふつうに呼吸しながら30秒キープします。

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