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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(52)「壁を使った踊るシバ神のポーズ」

イラスト●星奈レイ
発行:2012年3月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

バランス力を高める

壁を使った踊るシバ神のポーズ① 両足をそろえて立ち、息を吸いながら、左手を前にゆっくり水平に上げる。指先が壁に触れるか触れないかくらいの位置に立つ。目線は指先に。

「ぶれる・ぶれない」という言葉を最近よく耳にします。

「ぶれる」というのは、周囲の状況によって自分の意見を微妙に変えていくという意味で使われています。

初めは小泉純一郎元総理が当時の麻生総理について「ぶれている」と評したことから政局がらみでブレークした言葉です。

一方「ぶれない」というのは、反対意見があっても信念に従い動じない様子を形容しているようで、肯定的なニュアンスで使われているようです。

どちらもメディアで多用されていますが、ぶれることと柔軟性とはどう違うの? ぶれないことと空気が読めないことの違いは? など、突っ込みどころはいっぱいです。

② 右膝を曲げ、右手で足の内側から右足をつかむ。

それだけ、いま私たちは激動の時代に生きているということでしょうか。しかもそのスピードと行き先の不透明感はますます加速しているように思われます。

かの夏目漱石はすでに明治の終わりに、「現代日本の開花」と題した講演のなかで、私たち日本人は西欧が300年かかってやってきたことを数10年でやろうとしているのだから「涙をのんで上滑りに滑っていかねばならない」と語っています。

③ ゆっくり息を吸いながら右足を後方に、左手は掌を壁につけるくらいまで、上体を前傾させる。目線は指先を保つ。そのまま自然呼吸でゆっくり10数える。静かに順序を逆にたどり、ポーズを解く。

そのうえ「上皮を滑って行き、また滑るまいと踏ん張るために神経衰弱になる」とも指摘しているのです。

その炯眼、恐るべしです。

ここで取り上げるのは、ぶれてもいいからやってみよう。ぶれすぎるとやる気がなくなるから、壁や手すりを使って、バランス力を高めようという話です。

今回紹介する「踊るシバ神のポーズ」は、結構難易度の高いポーズです。

④ 両足を腰幅に開き、呼吸を整える。左右を交代して同様に。2セット。

平衡感覚(バランス力)も必要とされます。そこで今回は壁を使って行う方法を紹介します。

平衡感覚は年齢とともに急速に衰えていく身体能力です。柔軟性が高い人でも、バランス力が求められるポーズは苦手という人は少なくありません。

ぐらぐらして定まらないと、ちっとも達成感がないし、楽しくありません。それでついつい後回しになり、ますます訓練するチャンスを逃しがちです。

⑤ 最初の立ち位置を、壁から離し、壁に手をつかずに行う。上体は床に向くくらい深く前傾するバランス力を高める。

壁を使ってでも片足で立つ練習をしたほうがいい。壁にもたれるのではなく手伝ってもらうという感じで行いましょう。

ポー ズの前に両足を腰幅に開き、すーっとリラックスして立ちます。最初にかかとを意識する。つまり、かかとがしっかり床についていることを意識する。

次に両足の外側もしっかり床についていることを意識する。

次は足の5本の指1本1本意識して、しっかり床をつかむようにする。

すると土ふまずがきゅっと持ち上がります。

以上を2回行うと、地に足がしっかりついた感じが実感できます。それからポーズをスタートさせます。

壁を使った踊るシバ神のポーズ

① 足をそろえて立ちます。息を吸いながら、左手をゆっくり腕が床と並行になるくらいまで上げましょう。このときに指先が軽く壁に触れるか触れないかくらいの位置に立ちます。目線は指先に向けましょう。

② 右膝を曲げ、右手で右足をつかみます。出来れば足の内側からつかみましょう。

③ ゆっくり息を吸いながら右足を後方に、左手は掌を壁につけるくらいまで、上体を前傾させます。目線は指先に保ちます。そのまま自然呼吸でゆっくり10数えるくらいの時間、この姿勢をキープしましょう。静かに順序を逆にたどり、ポーズを解きます。

④ 両足を腰幅に開き、呼吸を整えます。今度は左右を交代して同様に。これを2セット行います。

上達してきたら

⑤ 慣れてくると、もっと本格的にやりたいと思うようになります。最初の立ち位置を、壁から離し、壁に手をつかずに行います。上体も臍は床に向くくらい前傾を深めます。

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