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森川那智子のゆるるんヨガ de ほっ!

ゆるゆるセルフケア!(53)「赤ちゃんのポーズ」

イラスト●星奈レイ
発行:2012年4月
更新:2013年8月

  

森川那智子(もりかわ なちこ)
こころとからだクリニカセンター所長。カウンセラー・ヨガ指導家。心療内科と提携し、カウンセリングを中心に、ヨガ、リラクセーション、瞑想を取り入れた療法で、心と体のサポートに取り組む。
『こころがラクになる本』(大和書房)
『リラックスヨガ』(成美堂出版)など
著書多数こころとからだクリニカセンター http://www.kokokara.co.jp/

ゆるゆるごろごろで体を調える

赤ちゃんのポーズで左右にごろごろ① 仰向けに寝て、両膝を立て、両手で膝を抱える。左右の膝に手をかけるだけでもOK。

「気持ちのいいことは何をしてもよい。苦しい方、痛い方に動くのではなくて、ラクな方、気持ちがいい方へ動けばいい」

操体法という独自の運動療法を開発した橋本敬三氏の著書『からだの設計にミスはない』のなかの一節です。

この本を最初に読んだのは30年以上も前ですが、非常に心に響いたことを今もよく覚えています。

というのもヨガのポーズをやっていると、左右に違いが出ることが結構あるからです。この左右の違いをどう扱うべきか。当時の私は試行錯誤を繰り返していました。

② 仰向けに寝て、両膝を立て、両手で膝を抱える。左右の膝に手をかけるだけでもOK。次に重心を左に移動させる。この往復運動をラクな感じで4~8回。自然呼吸で

自己流でやっていると、ねじりのポーズの場合は左にねじるのは気持ちよくできるのに、右にねじるのはなんか違う。左と同じようにやろうとしているのに、右 へねじろうとすると肩や腰がぎしぎしする。

だから気持ちいい左のほうからやって、右はちゃらっとやってすませてしまう。何も考えないでやるとこうなりま す。

でもこれではいかんのではないかと思ったわけです。

そこで苦手なほうをより丁寧に時間をかけてやるようにしました。ところが、どこか無理な力がかかるのか、続けていくとへんな痛みが出たり、具合が良くないのです。

背中全体を使ってごろんごろん3① 仰向けになりももを上げて、膝の後ろで両手を組む。息を吐きながら背中を起こし肛門を閉じる。以降は自然呼吸で。背中から腰をカーブさせ、前後に少し揺さぶる。

それでまた、気持ちいいほうをまずやって、苦手なほうは手抜きしてやる。でもこれで本当にいいのか、確信が持てずにいました。

無理のない範囲で根気よく続けるべきというのが、運動療法で広く支持されている考え方です。でも無理のない範囲で根気よく続けるのも、なかなかさじ加減が難しい。

そんなこんなの試行錯誤の真っただ中で、冒頭の言葉に出合ったのでした。

そうか、気持ちいいほう、ラクなほうに動けばいいのか。何だか目からウロコが落ちた思いでした。

2② ①のままでもいいが、少し大きく揺さぶると肩も気持ちいい。

今でもヨガポーズを指導するときは「からだの内部感覚に集中して、気持ちよさを感じられるところまでにしましょう。ラク~に呼吸できるくらいまでにします」と必ず口にします。それでも、「きつくて疲れた」といわれてしまうことがあります。

先日、ベテランのインストラクターが「目一杯の2から3割くらいの力で動作してください」と説明しているのを聞き、それくらいでようやく「無理しない」は伝わるのかもしれないと思いました。

③ 足が床につくくらい上体が起きあがってくる。そして再び仙骨・腰椎・胸椎・頸椎の順で床をごろごろと転がして。往復運動を4~8回。

ことに中高年の男性(ときには女性も)は、「良薬は口に苦し」で、苦しいくらい、痛いくらいやらないと効かないのではないかと考える人が少なくありません。ヨガに限らず、セルフケアのための運動は、痛かったらやめる、ラクなほうをやればいいのです。

今回紹介するのはゆるるんヨガにふさわしく、ゆるゆるゴロゴロという感じで、からだを軽く揺さぶることでからだを整えていく方法です。

寝たままできるので、疲れや緊張をほどくのに最適です。

赤ちゃんのポーズで左右にごろごろ

① 仰向けに寝て、両膝を立て、両手で膝を抱えます。手が届かなければ、左右の膝に手をかけるだけでもいいでしょう。

② 腰部を意識して、軽く両膝を右に傾け、重心を右に移動させます。

③ 次にゆっくりと両膝を左に傾け、重心を左に移動させます。②と③の往復運動をごろごろゆらゆらというラクな感じで自然呼吸で4~8回繰り返します。

背中全体を使ってごろんごろん

① 仰向けになり両膝を立て、ももを上げて、膝の後ろで両手を組みます。息を吐きながら背中を起こし肛門を閉じましょう。これ以降は自然呼吸で行います。背中から腰をゆるやかにカーブさせて、ロッキングチェアのように前後に少し揺さぶっていきます。

② ①のままでもいいですが、少し大きく揺さぶって、ここまで無理せずにいけると肩も気持ちよくなります。

③ ごろごろっと移動して足が床につくくらい上体が起きあがってきます。そして再び仙骨・腰椎・胸椎・頸椎の順で床をごろごろと転がして②に戻ります。この往復運動を4~8回行います。

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