つらい症状は医師に臆せず伝えよう!!
患者さんに聞いた 副作用を乗り切る6つのヒント

取材・文:半沢裕子+がんサポート編集部
発行:2009年12月
更新:2013年8月

  

治療に伴う副作用。「しょうがない」とあきらめて、我慢していませんか? つらい症状は堂々と医師や看護師に伝え、改善することが大切です。 あきらめず、自分にあった解決方法を探しましょう。

1 つらい症状に「治療法はない」とあきらめない

痛みやつらい症状が現れても、多くの患者さんは「治療だから仕方がない」とあきらめてしまいます。家族に対しても、「これ以上心配をかけられない」と、訴えを飲み込むことが多いようです。症状によっては、医師が「我慢して」とつれない場合も。

けれども今の時代、つらい身体症状は、必ず何らかの和らげる方法があります。

たとえば痛み。以前は「痛み止めを早く使うと、あとで効かなくなる」などと誤解されていましたが、今や「痛みをコントロールすることがよいQOL(生活の質)につながり、治療効果も高める」というのが常識。つらい症状は堂々と訴え、解決方法を医師や看護師と一緒に探しましょう。

医師も万能ではありません。分野の違う症状だと、対処方法を知らない場合も。とにかく遠慮せず、症状を訴え続けることが大事です。

2 生活上の不便にも何かしら解決方法はある

同じように、身体症状以外の不便や違和感についても、「仕方がない」とあきらめないことが大切です。

たとえば、抗がん剤に伴う脱毛。以前は医療用カツラくらいしか頼れるものがなく、しかも高価でした。が、最近は前髪つきのおしゃれなキャップなど、さまざまなバリエーションがあり、値段もいろいろです。

また、放射線治療に伴う赤みや顔色の悪さなどをカバーする医療用化粧品も豊富に。治療終了後は女性に限らず、男性も積極的に使って、「人前に出にくい」原因を解消しましょう。

治療中は、生活の不便はずっと続きます。あきらめず、自分にあった解決方法を気長に探しましょう。

3 仕事は無理しない範囲で続けよう

患者さんの中には、体の状態がすぐれず、それまで続けていた仕事を辞めざるを得なかった方も多いです。ただ、もし身体的にも精神的にもご自身の状態が許すのなら、できるだけ仕事を続けることが得策かもしれません。

「仕事を続けることが精神的な支えとなった」(春日さん)、「仕事をしながら化学療法を受けるのは正直きつかった。けれども、仕事に行かなければならないからこそ、引きこもりから出ていけた」(豊嶋さん)という声があるように、仕事が、塞ぎがちな気分を紛らわしてくれたという方は多いです。

それは何も、仕事だけに限ったことではありません。ボランティア活動なども含めて、「社会につながる」ことが、ときには気分の安定につながるかもしれません。

4 気持ちの落ち込みを軽く見ず、専門家にかかろう

副作用がおこると体がつらいものです。また、副作用や後遺症と直接関係がなくても、体の不調や生活の変化にとまどうことは多く、患者さんの気持ちや気分は大きく揺れます。

そうした心の揺れは、うつ状態まで悪化させないことが大事。落ち込んで当たり前の状況なのですから、「私は頑張りが足りない」などと決して考えず、早めに手を打ちましょう。

ぜひともお勧めしたいのは、精神腫瘍科、精神科、心療内科など専門家に相談すること。とくに、がんの患者さんの多くは「家族にも理解してもらえない」「これ以上、みんなに心配されたくない」と、家庭や職場でも明るくふるまっている人が少なくありません。とにかく、つらい気持ちを全部吐き出せる場所が必要。がん専門病院、患者会などが、相談に乗ってくれるはずです。

5 「楽しくなれること」を見つけよう

患者さんに副作用体験を聞くと、「しばらく引きこもっていたけれど、これこれのきっかけで出られるようになった」と語る方がたくさんいます。副作用が強い間、あるいは、治療後まもないうちは、家にじっとしていたいもの。それでも、「このままじゃつまらないなあ」と感じる瞬間が必ず来るようです。

そんなときは、病気以前に好きだった趣味を再開するのが、方法の1つ。ただし、「リハビリを兼ねているから、以前の10分の1できればOK」と、目標を十分低く設定して。

また、病気以前と同じに動けない場合は、思い切って「私としてはありえない趣味」に手を出すのもいい方法です。「何かができるようになる」ことが、副作用から気を紛らわせてくれたり、引きこもりから抜け出すきっかけになる可能性があります。

6 患者さん同士の交流にはいいことがいっぱい

副作用に悩まされたとき、多くの患者さんは「人と話をして、気分を切り替えた」と話します。中でも、同じ体験をして、同じつらさを知っている患者さん同士のおしゃべりは、多くのメリットを与えてくれるようです。

第1に、つらさを和らげる具体的な方法をあれこれ教えてもらえること。

第2につらさを訴えやすく、また、理解して受け止めてもらえること。

いずれも、一方通行ではなく双方向のやりとりなので、生きた情報交換ができるのが何よりのいい点です。

そうした患者さんに出会える場所は、まず患者会やがんサロン。地域のがん拠点病院には地域のがん患者会が必ずありますし、それも敷居が高ければ、もっと気楽に参加ができるがんサロンも最近は増えています。

ほとんどの患者会が相談を常時受けつけていますので、気軽に連絡してみてください。

また、最近は自分のがん治療体験をブログで公開している患者さんも多く、ブログをきっかけに交流が広がるケースも。「団体活動はあまり……」という人は、そうした交流から始めてみてはいかがでしょうか。

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