「風邪っぽい」ときに家庭でできるこんなこと!

監修:柳下医院医師 柳下芳樹
文:池内加寿子
発行:2003年12月
更新:2013年8月

  

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風邪の原因

鼻やのどから入ったウイルスが原因

風邪は、主にウイルスが原因で鼻やのどなどの上気道(呼吸器)に起こる急性の炎症で、「普通感冒」「風邪症候群」と呼ばれるものが大半です。

風邪をひいている人の唾液や鼻汁、涙に含まれたウイルスは、咳やくしゃみに乗って飛び散る「飛沫感染」、手から手への「接触感染」によって、のどや鼻の粘膜に入り込み、増殖して炎症を起こします。のどや鼻の粘膜は、ウイルスにとって棲み心地がよいところなのでしょう。

  増殖したウイルスが、血管やリンパ管を経由して腸で繁殖すると、下痢や腹痛などの症状が現れます。また、炎症を起こしたときにできる成分や白血球が放出する成分の影響で、脳の体温中枢が刺激されると発熱します。

寒い季節に風邪が流行するのは、空気が乾燥している低温の環境がウイルスには好条件であり、逆に人間にとっては寒さがストレスとなって、ウイルスに対する抵抗力が弱まるからだと考えられます。

ウイルスのほか、まれに(1~2割)マイコプラズマなどの細菌感染やアレルギー、寒さなどが風邪の原因となることもあります。

風邪に特効薬なし。予防が大切!

風邪の原因となるウイルスは約200種もあると言われ、その種類によって症状も違います。

のどのいがらっぽさ、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど、鼻やのどの粘膜を中心に症状が現れる「鼻風邪」や「のど風邪」は、「ライノウイルス」「アデノウイルス」「RSウイルス」「コロナウイルス」などが原因です。

私たちの体には、ウイルスなどの異物を見つけると攻撃する免疫システムが備わっているので、普通は4、5日でウイルスの働きが抑えられ、自然に治ることが多いもの。でも、免疫力が低下していたり、放置したりすると悪化して、気管支炎や肺炎に移行することもあります。

いわゆる風邪とは別のものですが、もっとも悪質なウイルスは、同じ型でも少しずつ構造を変えていき、感染力も強いインフルエンザウイルスです。発症すると高熱、関節痛、頭痛、全身の不快感など激烈な症状が現れ、10日から2週間続くこともあります。

インフルエンザの予防ワクチンは、その年に流行するタイプと型が合致すれば有効です。副作用の問題などで論議を呼んでいますが、体力が低下してインフルエンザに感染しやすい大人の場合、積極的な接種が望ましい、といわれています。ただし、化学療法中の場合は、医師に相談してください。

風邪の予防・対策

「休息」「保温」「栄養」を3本柱に

細菌と違ってウイルスには抗生物質が効かず、特効薬がありません。風邪はなにより予防が大切、といわれるのもそのためです。

疲労や睡眠不足、栄養不足、精神的なストレスが重なると、体の抵抗力が弱まり、ウイルスが侵入・増殖しやすくなります。

風邪予防のためにも、かかったときにも、免疫力を高めてウイルスを撃退できるように、以下の方法を試してみてください。

1 うがい&手洗いでウイルスを洗い流す

うがいイラスト
番茶や紅茶でうがい

風邪のウイルスは、のどや鼻、手に付着します。外出から帰ったら、流水と石けんで手を洗い、十分なうがいをして、ウイルスを洗い流すのが予防の第一歩。

コップの水に塩を入れるか、番茶(緑茶)や紅茶でうがいをすればさらに効果的。番茶に含まれるカテキンという成分や、紅茶に含まれる赤い色素・テアフラビンという成分には、抗菌、抗ウイルス作用があります。

のどがイガイガして、風邪をひいたかな、と感じたときは、うがいの回数を多めに。冷蔵庫で冷やしておいた紅茶や番茶を使うとのどの炎症が和らぎ、気持ちのよいものです。市販のうがい薬を利用する手もあります。

2 休息、保温、栄養補給で生活をリセット

体が疲れて抵抗力が落ちていると、ウイルスに感染しやすくなります。体を温めてぐっすり眠り、休息をとるだけで、ひきかけた風邪をひどくせず、水際で防ぐことも可能です。予防にはもちろん、かかったときも、休息、保温、栄養補給を3本柱に、体力、免疫力を高め、ウイルスの力を抑えましょう。

3 体を温め、血行を促す

足湯イラスト
足湯

背中がゾクゾクしたり、寒気がしたときは「保温」が大切です。

温かい食事をとって、熱がなければ入浴するか、足だけお湯につける「足湯」をして体を温め、全身の血行を促し、栄養分や酸素が体全体に行き渡るようにします。湯冷めをしないように、すぐに床に入り、タオルケットなど、汗を吸収するものの上から布団や毛布を多めにかけて、発汗を促します。

入浴できないときは、背中や肩にドライヤーの温風をあてたり、布団の中で、おへその周りや足をホットカイロや湯たんぽで温めるのも効果があります。

ハーブの一種カモミールには発汗作用や、神経を鎮め睡眠を促す作用があります。寝る前に、ハーブティーにして飲むと、ひきはじめの風邪に有効です。

カモミールティーの作り方
ポットに刻んだカモミール小さじ2、3杯を入れ、熱湯を注ぎ、ふたをして、5~6分蒸らす。好みではちみつを入れてもいいでしょう。


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