肝内胆管がんの再発の治療法は?

回答者:森実 千種
国立がん研究センター中央病院 内科医師
発行:2010年10月
更新:2013年11月

  

数年前、肝内胆管がんと診断されて、手術を受けました。手術後、順調に回復しているように思えましたが、最近、再発がわかりました。再発の治療は、抗がん剤治療しかないのでしょうか。効果的な抗がん剤治療と、副作用についてもご意見をお聞かせください。

(高知県 男性 67歳)

A 切除部位以外からの再発なら、抗がん剤治療

切除した断端部位からだけの再発で、他の部位に転移が見られない場合は、追加切除が適応となる可能性は残ります。その場合、技術的に切除が可能な部位かどうかも判断する必要があります。切除が可能なら、もう1度、手術をして切除することになります。

また、技術的に、もしくは体力や合併症の観点から切除が不可能な場合、他の部位にがん細胞が広がっている可能性が低い局所再発のときは、放射線治療などの局所治療も選択肢になります。

切除部位と異なる部位からの再発、たとえば、がんが腹膜や肺などの他の場所から出てきたときには、目には見えないがん細胞が他の部位にも潜んでいる可能性が高いと推測されます。そのような場合、遠隔転移のケースと同じく、全身治療の必要があり、抗がん剤治療が適応されます。

現在、最も効果的と考えられている抗がん剤治療は、ジェムザール(一般名ゲムシタビン)とシスプラチン(一般名)の併用療法(2010年8月現在、シスプラチンは、胆道がんに対して保険未承認)。治療スケジュールは、ジェムザールとシスプラチンを1日目と8日目に点滴し、3週間を1サイクルとして、治療効果が認められる限り継続する、というものです。

主な副作用としては、白血球(好中球)減少、血小板減少、ヘモグロビン減少、食欲不振、嘔吐、発熱、むくみ、蕁麻疹、脱毛、腎機能障害などが挙げられます。この他にも起こりうる副作用はありますので、詳しくは主治医からよく説明を受けてください。

それ以外には、国内ではTS-1(一般名テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)という内服薬が期待されています。この薬は、フッ化ピリミジン系に分類される抗がん剤。フッ化ピリミジン系の抗がん剤は、胆道がんでは前述のジェムザールとともによく用いられてきました。TS-1は、前述のジェムザール、シスプラチンと比べると、治療効果や治療成績といったデータの蓄積は少ないのですが、現在までに報告されている治療成績は期待できるもので、すでに国内では保険承認されています。

ジェムザールとシスプラチンの併用療法が、副作用などで続けられない場合や、治療効果が十分に得られなかった場合には、このTS-1が選択肢として考えられます。主な副作用は、白血球(好中球)減少、血小板減少、ヘモグロビン減少、食欲不振、嘔吐、口内炎、下痢、手足症候群、蕁麻疹、皮膚色素沈着、脱毛、肝機能障害など。詳しくは主治医からよく説明を受けてください。内服薬ですが、定期的に外来を受診して、採血データの変動や、その他の体調の変化をチェックしてもらう必要があります。

どちらの抗がん剤治療も、外来で治療を行うことを念頭に開発された治療法で、実際に、多くの方が外来で治療を受けています。

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