白血病は高齢者でも発症するのか
白血病は比較的若い人が罹る病気だと思っていましたが、76歳の山本寛斎さんが発症して亡くなられたことに驚いています。白血病は高齢者でも頻繁に発症するのでしょか。また、高齢で発症すると完治することは難しいのでしょうか。
(24歳 女性 千葉県)
A 分子標的薬治療が期待されている
日本赤十字社医療センター
血液内科副部長の塚田さん
血液内科副部長の塚田さん
実は白血病の罹患率は年齢とともに上昇し、人口10万人あたりの罹患率は60歳代では15.3人、70歳代では22人、80歳以上では27.5人となります(2015年全国がん登録より)。
急性骨髄性白血病の割合が多く、その中でも骨髄異形成症候群という前段階を経て発症するタイプが多く含まれます。
一般的に70歳以上の患者さんには同種移植を行うことは難しく、また強い化学療法を行うことも難しいため、残念ながら完治の可能性は低いと言わざるを得ません。
全身への副作用が比較的少ない分子標的薬が期待されています。