急性骨髄性白血病。高齢の本人は化学療法を希望だが
81歳の父のことでご相談です。3カ月前、精密検査の結果、急性骨髄性白血病と診断され、その後、小腸にリンパ腫が5つあることが判明しました。最初の病院では化学療法をお願いしましたが、年齢が年齢なので反対され、支持療法を勧められました。2つ目の病院では「基本的には支持療法を勧めますが、本人の希望があれば少量の化学療法をします」と言われました。
81歳で食も細く、身長は165㎝体重53㎏です。本人は少しでも希望があれば、化学療法をしたがっています。化学療法の選択肢はないのでしょうか。
支持療法を選択した場合、余命の目安はどのくらいあるのでしょうか。また出血やアザ貧血で輸血を始めた場合、余命はどのくらいあるのでしょうか。現在、出血やアザはなく元気です。
(55歳 男性 三重県)
A 化学療法を行うことでQOLが低下の可能性も
日本赤十字社医療センター
血液内科副部長の塚田さん
血液内科副部長の塚田さん
急性骨髄性白血病と小腸のリンパ腫が同時に見つかるということは、かなり稀だと思います。
急性骨髄性白血病はお父様の年齢では化学療法による完治は難しいと思われるため、病状の進行の速さと症状によって化学療法を行うか否か、行うとしたらどんな治療を行うかを検討します。ご本人に化学療法の希望がおありになるとのことですが、化学療法を行うことにより。QOL(生活の質)を低下させてしまう可能性もあります。現在お元気なのであれば、ご本人ができる限りよい時間を過ごせるように、化学療法を行った場合の副作用も含めたお話を担当医からよく聞く必要があるでしょう。