1a期の子宮頸がん。出産可能な治療法は?

回答者:上坊 敏子
社会保険相模野病院 婦人科腫瘍センター長
発行:2007年11月
更新:2013年12月

  

先日受けた婦人科検診で、子宮頸部にがんが見つかりました。細胞診、コルポ診、組織診の3つの検査を受けると、1a期らしく、子宮を全摘するのが望ましいといわれました。まだ子供がいなく、夫と「早く子供が欲しいね」とよく話していた矢先のことで、なおさらショックを受けています。子宮を残して、妊娠・出産することはできないでしょうか。

(山梨県 女性 30歳)

A 浸潤が3ミリ超なら、広汎性子宮頸部摘出術も

浸潤の深さが5ミリ以内の子宮頸がんが1a期です。このうち、浸潤の深さが3ミリ以内のがんなら、リンパ節転移はまずないと考えられますので、浸潤が3ミリ以内の場合は、子宮頸部の円錐切除術で治療でき、妊娠・出産に支障が出ることはありません。もしご相談者のがんの浸潤の深さが3ミリ以内であれば、円錐切除術で対応できると思います。

しかし3ミリを超えると、リンパ節転移の頻度が高くなることと、病変の範囲が広くなるために、円錐切除で子宮頸部の病巣を完全に切除することも難しくなります。そのため、円錐切除術だけでは対応できず、リンパ節郭清を含めて子宮を全摘するのが一般的です。

とはいえ、妊娠・出産を望める方法がないわけではありません。その方法は「広汎性子宮頸部摘出術」という温存手術です。広汎性子宮頸部摘出術では、子宮体部を切除せずに残しますから、妊娠・出産することも可能です。

ただし、この手術を行っている医療施設は全国でも少なく、慶應大学病院など、一部の施設に限られます。浸潤の深さが3ミリを超える1a期で、どうしても子供が欲しいというのであれば、広汎性子宮頸部摘出術を行っている施設に紹介状を書いてもらうとよいと思います。

また、ご質問の文面だけでは、腺がんか扁平上皮がんか、あるいはがんのできている場所はどこかといったことなど、不明な点もあります。そうしたことの確認も含めて、まずは主治医にご相談されてみるとよいでしょう。

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