子宮頸がんの1A1期。手術か、それとも化学放射線療法か?

回答者:関口 勲
栃木県立がんセンター 婦人科医長
発行:2007年7月
更新:2013年12月

  

子宮頸がんの扁平上皮がんの1A1期と告げられました。担当医の説明では、手術と化学放射線療法のいずれかがあるとのことです。どちらにしたらよいのか、迷っています。現在、小さな会社で事務の仕事をしており、治療後も働き続けるつもりです。そのためにも、治療による後遺症はできるだけ軽くしたいと思っています。

(滋賀県 女性 55歳)

A 単純子宮全摘出術が推奨される

一般的に、子宮頸がんの0~1A期までは手術が推奨されます。手術と放射線治療の治療効果と治療に伴う危険性や後遺症などから判断して、多くの医師が手術を標準治療と考えています。1B~2期では、手術あるいは放射線治療の選択が可能です。これまでの研究および治療経験から治る確率は手術でも放射線治療でもほぼ同じと考えられています。いずれの治療も一長一短があります。どちらがよりよい治療かは医師の経験や知識などにより意見が分かれます。また、3~4期では手術は困難な状態です。

ご相談者は1A1期なので手術が推奨されます。一般的には子宮だけを切除する単純子宮全摘出術、次いで子宮頸部を円錐状に切除する子宮頸部円錐切除術が行われます。年齢を考えると、単純子宮全摘出術が推奨されます。この手術による後遺症はほとんどありません。もちろん、手術前とまったく変わりなく、働き続けられます。

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