2b期の子宮頸部腺がん。今後の治療法は?

回答者:上坊 敏子
社会保険相模野病院 婦人科腫瘍センター長
発行:2012年8月
更新:2013年10月

  

病院で検査をしたところ、2b期の子宮頸部腺がんと診断されました。腺がんは予後が悪く、主治医にすぐに手術を受けるよう勧められております。手術だけで治療は済むのでしょうか。

(栃木県 女性 30歳)

A 原則手術が必要

頸部腺がん2b期のご相談者の場合、原則として手術(広汎子宮全摘出術)を勧めます。ガイドラインにも、1b期、2期は手術が推奨されているように、手術が最良の選択肢です。

また、腺がんは扁平上皮がんよりリンパ節転移のリスクが高いので、骨盤リンパ節郭清は必須です。卵巣へ転移する可能性も、腺がんは扁平上皮がんよりも高いといわれています。

2b期では、卵巣への転移率は10~16%と報告されていますので、卵巣は摘出するのが一般的です。卵巣摘出について疑問があるようでしたら、いま1度、主治医とよくご相談なさってください。

術後の追加治療については、摘出した子宮、卵巣、リンパ節などの病理検査の結果で判断します。リンパ節や、子宮の周りにある結合組織に転移・浸潤がある場合は、必ず追加治療が必要です。

追加治療としては、放射線治療と化学療法を併用する同時化学放射線療法が推奨されています。化学療法の薬としては、シスプラチンを使う施設が多いようです。

シスプラチン=商品名ブリプラチン/ランダ

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