直腸がんが局所再発。人工肛門は避けたい
2006年12月に直腸がんが発見され、手術を受けました。このときは開腹手術ではなく、肛門のほうからがんを切除する局所切除術を受け、肛門を残すこともできました。その後の経過は順調だったのですが、今年の4月に、局所に再発していることがわかりました。もう1度、手術をすることもできるようですが、今度は開腹手術で、人工肛門になる可能性が高いと言われています。人工肛門だけは避けたいと思っています。放射線治療や抗がん剤治療を含めて、ほかに治療法はないでしょうか。
(三重県 女性 61歳)
A 根治をめざすなら手術。人工肛門になる可能性は高い
ご相談者はおそらく、肛門を大きく広げてがんを切除するTEM(経肛門的内視鏡手術)を受けたのだと思います。
また、文面からは、がんは肛門の淵にあったと推察できます。そこが再発したとなると、がんを完全に切除しない限り、根治は難しいと考えます。
逆にいえば、がんを手術で切除すれば、根治する可能性は十分にあります。ただし、場所を考えると、人工肛門になる可能性がかなり高いと思います。
人工肛門は避けたいということですが、近年、人工肛門の装具は改善され、便が漏れることはほとんどなくなり、管理は容易になっています。
放射線治療や抗がん剤治療で根治する可能性は非常に低いので、根治の可能性のある手術をお勧めします。