食道がん。再発怖いがタバコと酒をやめられない
昨年、I期の食道がんと診断されました。喫煙と飲酒の多い生活がたたったことも原因の1つとされました。幸い、手術がうまくいき、経過は順調ということです。食道がんは再発しやすいと聞きましたが、好きなタバコと酒をどうしてもやめられません。禁煙禁酒が当然でしょうが、量をかなり減らしてタバコと酒を続けるということは問題外でしょうか。
(愛知県 男性 58歳)
A せっかく乗り越えたがんリスクは減らしましょう
都立駒込病院食道外科部長の
出江洋介さん
出江洋介さん
タバコは肺炎のリスクを高め、致命的になる場合があるので、完全にやめることをお勧めします。食道がんになって手術でせっかく乗り越えたのに、命を縮める可能性があることはやめるべきです。
タバコのために肺気腫が悪化し、息切れが強くなるので、QOLを低下させます。ひどい場合は肺炎になりますし、肺がんのリスクも高くなります。
強いお酒は、下咽頭がんの発生リスクを高めます。食道がんの30%が下咽頭がんになるというデータもあります。
どうしてもやめられないならば、弱いものを適量であれば、と思います。ただし、夜間の逆流が起こると誤嚥性肺炎が心配なため、寝る前の深酒は禁物です。