2期の食道がん。手術を受けたいが

回答者・出江洋介
都立駒込病院食道外科部長
発行:2012年9月
更新:2020年3月

  

2期の食道がんとの告知を受けました。私としましてはすぐに手術を受けたいのですが、先生からは、先に化学療法をしたほうが良いと勧められています。がんの治療は手術で取りきることが大切だと思うのですが、まず先に手術を受けてなくてもいいのでしょうか?

(高知県 女性 56歳)

手術の前に化学療法を!

都立駒込病院食道外科部長の
出江洋介さん

進行食道がんの治療で最も効果が期待できるのはおっしゃるように手術です。ただし、手術だけの治療では5年生存率の改善に限界があり、現在では化学療法や化学放射線療法を術前あるいは術後に組み合わせることによって治療成績の改善が図られています。

現在は、JCOG(日本臨床腫瘍研究グループ)で行われた臨床試験で、術前に化学療法を行ったほうが術後に化学療法を行うよりも成績が良かったため、日本では、2期や3期の食道がんの治療に対しては術前化学療法を行ってから手術を行うのが標準治療となっています。

具体的には、5-FUとシスプラチンを併用した治療が行われることが多いようです。しかし、施設によってはそれらに加え、アドリアマイシンやタキソテールなどの薬剤が加えられ、より強い化学療法が行われる場合もあります。

ただし、食道がんの治療に関してはまだまだ改善の余地がありますし、実際の治療では患者さんの体力なども加味して最終的に治療法を決定します。

今回のご相談者の場合は、体力的に問題がないのであれば、術前に化学療法を受けることで問題はないかと思われます。

5-FU=一般名フルオロウラシル シスプラチン=商品名ブリプラチン/ランダ アドリアマイシン=一般名ドキソルビシン タキソテール=一般名ドセタキセル

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート8月 掲載記事更新!