キイトルーダの投与を続けていいか

回答者●古賀文隆
がん・感染症センター都立駒込病院腎泌尿器外科部長
発行:2022年4月
更新:2022年4月

  

2019年6月会社の検診で血尿が出ていると指摘され、超音波検査では異常が認められませんでした。2020年6月、今度は赤ワインのような血尿が出たので、総合病院で造影CT検査を受けたのですが、経過観察になりました。

2021年1月、腹腔鏡下手術で左腎臓と尿管を摘出しました。4月からカルボプラチン+ジェムザール併用療法を3クール受けましたが、8月に受けたCT検査で腹部大動脈リンパ節に1.5㎝の腫瘍が1個、発見されました。

9月に免疫チェックポイント阻害薬のキイトルーダの投与を受けましたが、3コース終了したときのCT検査では、腫瘍の数は1個のままでしたが、腫瘍は大きくなっていました。自分は効いてないのではないかと思っています。主治医は「6クールは続けたらいい」と言っていますが、キイトルーダの投与をこのまま続けることでいいのでしょうか。他に治療法はないのでしょうか。

(59歳 男性 神奈川県)

もうしばらくキイトルーダ投与の継続を

がん・感染症センター都立駒込病院
腎泌尿器外科部長の古賀文隆さん

相談者は、上部尿路上皮がん(腎盂・尿管がん)の術後補助化学療法後のリンパ節転移再発に対し、キイトルーダ(一般名ペムブロリズマブ)治療が開始され、3コース終了時点での治療効果判定のCTで病巣の増大が確認された状況にあるようです。

キイトルーダは、患者さんの免疫細胞を介してがん細胞を駆逐する治療法であり、治療開始当初は免疫細胞が、がん病巣に集積することにより一過性に病巣が増大する現象がみられることがあります。

この場合、時間経過に伴い病巣の縮小が期待されるため、もうしばらくキイトルーダを継続することをお奨めします。2回目の治療効果判定のCTでさらにリンパ節病変が増大したり、新たな転移病巣が出現する場合、キイトルーダが無効であったと判断し、治療法の変更を考慮します。

化学療法と免疫チェックポイント阻害薬の治療歴のある進行尿路上皮がんに対し、パドセブ(一般名エンホルツマブベドチン)という抗体薬物複合体が最近保険承認され、本邦で使用可能になりました。治験データによると、パドセブにより約4割の患者さんで腫瘍縮小効果が認められ、従来の治療(他の抗がん薬)と比較して予後改善効果が報告されています。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート2月 掲載記事更新!