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肝機能障害でザーコリ服用中止。他の治療法は?

回答者・久保田 馨
日本医科大学付属病院がん診療センター長
発行:2016年9月
更新:2016年9月

  

家内が肺がんで分子標的薬のザーコリを服用しましたが、肝臓の数値が極端に上がり、入院しています。先生の話では、ザーコリを止めるとのことです。次に期待できるアレセンサ、ジカディアも同様に副作用に肝機能障害が考えられますが、タキソテール(抗がん薬)しか、他に治療薬はないのでしょうか。

(男性 神奈川県)

肝機能の状態が回復したら、アレセンサの使用を勧める

日本医科大学付属病院がん診療
センター長の久保田 馨さん

ザーコリ服用による肝機能障害というのは、ある程度の頻度で起こります。奥さんのように肝機能の状態を示す数値が極端に上がり、肝機能障害が認められた場合、ザーコリの服用を中止して対応するというのは、妥当な判断だと考えます。

一方、アレセンサは、ザーコリに比べると肝機能障害が起こる頻度は低く、ザーコリで肝機能障害が起きたからといって、アレセンサが使用できないわけではありません。肝機能の状態は、薬の服用を止めることで元の状態に戻ってくることが多いのです。いったん薬を止めて肝機能の状態が良くなった時点で、アレセンサによる治療を開始することをお勧めします。また、ジカディアは消化器障害など副作用が比較的多く現われることがわかっています。ザーコリの服用を中止して、肝機能の状態が元に戻ったら、まずはアレセンサによる治療をお勧めします。

ザーコリ=一般名クリゾチニブ アレセンサ=一般名アレクチニブ ジカディア=一般名セリチニブ タキソテール=一般名ドセタキセル

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