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ゲノム検査を受けた上で治療開始したほうが効率がよいと思うが

回答者●久保田 馨
日本医科大学大学院医学研究科呼吸器内科学分野教授
発行:2019年9月
更新:2019年9月

  

肺がんステージⅣで入院中の父(60代)についての相談です。PETでも病気が判明せず、2週間前に胸腔鏡での検査のため入院。結果、他臓器への転移のある肺がんステージⅣとの診断ですが、肺に開けた穴が塞がらず現在も入院中です。しかし、がんの詳しい検査結果の説明もない状態です。

そこでご相談ですが、治療を開始するにあたって、ゲノム検査を受けた上でのほうが効率がよいと思うのですが、標準治療を受けていないとこの検査は受けられないとのことですが、何故なのでしょうか。病院では、説明と同時に治療方針が決められてしまうのではないかと、心配です。

(38歳 女性 東京都)

標準治療内で行うのが最善の方法

日本医科大学大学院医学研究科
呼吸器内科学分野教授の久保田さん

確かにこのご相談者がおっしゃるように、最初にゲノム検査を受けた上で治療方針を決定する方ほうが効率はよいと思いますが、多くの遺伝子異常(114、324)を一度に調べるゲノム検査(遺伝子パネル検査)を保険診療で受けられる場合の適用条件は、標準治療がないか、標準治療が終了か、もしくは終了間際の固形がんの患者さんとなっています。

この検査費用が56万円と高額であること、現在保険診療で認められている以外の遺伝子異常が見つかった場合も、治験に入るには、標準治療を受けているなどの条件がある場合が多いこと、などが理由として考えられます。

現在、肺がんで保険適用が認められている薬剤がある遺伝子異常は、EGFR遺伝子、ALK融合遺伝子、BRAF遺伝子、ROS1融合遺伝子です。

これらについては、コンパニオン診断システム「オンコマイン Dx Target Test マルチ CDxシステム」が保険収載されていて、一度に調べることができます。

その他、組織を用いて、PD-L1抗体の検査も行っておくとよいでしょう。

今後、検査結果や治療に関する担当医からの説明があると思います。訊きたいことをメモしておいて、説明の時にご質問ください。もし担当医の説明に納得できない場合は、セカンドオピニオンを受けられては如何でしょうか。

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