腹膜播種が判明したが

回答者●久保田 馨
日本医科大学呼吸ケアクリニック臨床腫瘍部門長/副所長
発行:2023年7月
更新:2023年7月

  

がんセンターで肺がんの手術の後、転移判明。内科に移り、タグリッソを18カ月投与したのですが、耐性ができたため2022年9月より抗がん薬投与中です。今年(2023年)4月ころから腹痛があり、主治医に相談したところ、「思い込みすぎ」と言われて、心療内科を勧められました。痛みが続くので、近所の内科や整形外科を受診。そこで産婦人科を勧められ、検査で腹水が判明して、がんセンター内科主治医に相談。PET検査で腹膜播種(ふくまくはしゅ)が判明。満足な説明が面倒くさいのか、電話相談は1回きりですと言われました。余命は100日くらいなのでしょうか?

(64歳 女性 大阪府)

タグリッソの再投与も

日本医科大学呼吸ケアクリニック
臨床腫瘍部門長/副所長の久保田さん

肺がんと診断されて、手術を受けられたのに再発。その後タグリッソ(一般名オシメルチニブ)を服用するも再燃。その後抗がん薬を投与されて、痛みが出ても主治医に向き合ってもらえず、いろいろとつらいご経験をなさいましたね。現在痛みはいかがでしょうか?

余命についてのご質問ですが、もし、残された時間があまり長くないとしたら何を優先なさいますか? そのことについてご家族や医療従事者と話し合いをされるといいかと思います。がんセンターなどのがん診療連携拠点病院には患者支援部門があり、看護師やソーシャルワーカーが常駐していますので、ご相談なさってみてください。

次に、今後の治療法についてお話したいと思います。2022年9月からの抗がん薬の内容によりますが、免疫チェックポイント阻害薬(ICI)が使われていなければ、タグリッソの再投与、ICIのテセントリク(同アテゾリズマブ)+アバスチン(同ベバシズマブ)+カルボプラチン+パクリタキセルの併用(ABCP療法)も選択肢となります。

ABCP療法は脱毛や手足のしびれが問題となりますが、アバスチンは腹水や胸水に対する効果が期待できます。これまでにICIが使われていた場合は、タグリッソの再投与は肺毒性が増加する懸念があります。ジオトリフ(同アファチニブ)、アブラキサン(同パクリタキセル)、タキソテール(同ドセタキセル)+サイラムザ(同ラムシルマブ)などが選択肢になるかと思います。

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