休薬になった場合に治療法はあるのか

回答者●久保田 馨
日本医科大学呼吸ケアクリニック臨床腫瘍部門長/副所長
発行:2024年9月
更新:2024年9月

  

肺腺がんステージⅣで、免疫チェックポイント阻害薬で治療中です。その7クール目時点でのX線検査で、肺にすりガラス陰影が確認されました。免疫関連有害事象(irAE)ではないかと思いますが、どのくらいのレベルになると休薬などの判断がされるのでしょうか。もし、休薬と判断された場合の治療法はあるのでしょうか。

(65歳 女性 滋賀県)

休薬中に治療はしない

日本医科大学呼吸ケアクリニック
臨床腫瘍部門長/副所長の久保田さん

そのすりガラス陰影の原因が何なのかを診断することが必要です。他の原因が否定されて、免疫チェックポイント阻害薬の副作用と診断された場合には、休薬となります。

自覚症状がない場合は、グレード1の肺障害と考えられ、休薬して陰影が改善すれば、免疫チェックポイント阻害薬を再開します。

薬剤による肺障害は、原因となる薬剤によって経過はさまざまですが、命に関わる有害事象なので、その診断と治療が肺がんに対する治療よりも優先されます。

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