肺炎が見つかり免疫療法が見送りに

回答者●久保田 馨
日本医科大学呼吸ケアクリニック臨床腫瘍部門長/副所長
発行:2023年7月
更新:2023年7月

  

2022年8月、扁平上皮がんステージⅡと診断され、右肺全摘と周辺のリンパ節を郭清しました。術後の病理検査ではTNM分類は「T3N1M0」で、ステージⅢAと診断されました。術後、シスプラチン+ビノレルビンの併用化学療法を10月から4サイクル行う予定でしたが、吐き気などの強い副作用のため1サイクルで中止しました。代わりに免疫チエックポイント阻害薬のテセントリク投与が予定されましたが、CT検査で肺炎が見つかり投与が見送られました。再発が心配ですが、他に治療法はないのでしょうか。

(64歳 男性 兵庫県)

胸部CTの経過をみて検討を

日本医科大学呼吸ケアクリニック
臨床腫瘍部門長/副所長の久保田さん

肺の全摘術後は、シスプラチンを含む化学療法を継続することは困難なことが多いのです。摘出した腫瘍のPD-L1が陽性であれば、テセントリク(一般名アテゾリズマブ)が勧められます。とくにPD-L1が50%以上の場合は良好な成績が示されています。

CT検査で見つかった肺炎がどのようなものかによって、今後の方針が変わってくると思います。肺炎が細菌などによるものであれば、炎症が収まった後にテセントリクの開始が検討されるでしょう。時期をおいてCT検査を受けて、検討してみてはいかがですか?

肺炎が間質性のもの(間質性肺炎)であれば、がんの薬物療法はかなり限られてきます。とくに全摘術後は問題です。しかし、術前にはそのような病像はなかったと考えられますので、間質性肺炎の可能性は低いかと思います。胸部CTの経過をみて、ご検討ください。

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