HIFUの治療成績は手術に劣らないか?

回答者・亀山周二
NTT東日本関東病院副院長・泌尿器科部長
発行:2013年11月
更新:2019年4月

  

前立腺がんの治療では全摘手術の治癒率が一番良いそうですが、調べるとHIFU(高密度焦点式超音波療法)という切らない治療法があって、治療成績は手術に劣らず、副作用は少ないと記述してありました。この評価は?

(京都府 男性 56歳)

再発リスクが低~中なら選択肢の1つ

NTT東日本関東病院副院長の
亀山周二さん

HIFUは強力な超音波発生プローブを肛門から直腸に挿入し、その振動エネルギーを直腸越しに前立腺の病変部に集めて80度C以上にして、熱変性により、がんを死滅させる治療法です。

適応は転移のない限局性がんですが、同じ限局性前立腺がんでも、低中高の3段階の再発リスクに分類することができ、これによって、HIFUの適応を考慮するのが良いでしょう。

再発リスクは、画像診断による腫瘍の進行度分類、針生検によるがん細胞の組織型分類(グリソンスコアによる分類=悪性度分類)、血液検査によるPSA検査値の3つで総合判断します。高リスクには、T2c以上、グリソンスコア8以上、あるいはPSA値20以上が該当します。

ちなみに、日本の施設でのHIFUの治療成績報告によると、治療後5年でのPSA非再発率は、右記3区分の低リスクで85%、中リスクでは69%と全摘手術と遜色ありません。高リスクでは45%と少し劣ります。

したがって、ご自分の再発リスクを確認して低~中リスクであれば、HIFUを選択肢の1つとして考慮し、高リスクであれば、質問者の場合は56歳とまだ若いので、治癒率の高い全摘手術の選択が良いでしょう。

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