放射線治療を希望。ホルモン療法併用がよいか

回答者・古賀文隆
都立駒込病院腎泌尿器外科部長
発行:2015年9月
更新:2015年12月

  

がんが前立腺に限局している、T1aの前立腺がんと診断されました。手術よりも放射線治療を受けたいと考えています。放射線治療はホルモン療法も併用したほうが、治療効果は高いのでしょうか。糖尿病、高血圧の薬も服用をしているため、ホルモン療法によって、どのような副作用が出るのか教えてください。

(70歳 男性 千葉県)

ホルモン療法併用を推奨。副作用はメタボ系の症状

都立駒込病院腎泌尿器外科部長の
古賀文隆さん

T1a前立腺がんとは、前立腺がんを疑わないまま前立腺肥大症の手術を行った際に、切除標本の5%未満から偶然がんが検出される場合を指します。

通常は組織学的悪性度が低いがん(グリソンスコア6以下)が検出されることが多いので、PSA監視療法が選択されます。しかし、悪性度の高いがんが検出され、中リスクあるいは高リスク前立腺がんに分類されることもあります。この文面からは相談者の悪性度がわかりませんが、もし悪性度の高いがんであった場合、70歳では期待余命は15年以上あるので、積極的治療を考えることになります。

放射線治療の場合は、中リスクで6カ月、高リスクで2~3年間のホルモン療法併用が推奨されています。

相談者が心配されているように、ホルモン療法はいわゆるメタボリック症候群を増悪させる方向に作用し、筋肉量や骨量減少および肥満、心血管系合併症のリスクを高めるということが報告されています。また、「やる気」や認知機能にも影響を及ぼし得るため、知的作業効率の低下も起こり得ます。糖尿病がある場合には、現在より厳密な血糖コントロールが必要です。

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