MAB療法が効かなくなった場合、タキソテールは?
前立腺がんで5年間、LH-RHアゴニストと抗アンドロゲン剤を併用したMAB療法を受けています。現在はPSA値も高くなく、とくに問題はないのですが、今後、ホルモン抵抗性が出て、MAB療法の効果がなくなったときが心配です。少し前の『がんサポート』に「タキソテール(一般名ドセタキセル)が2008年にも前立腺がんに承認される見通し」と載ったことがありますが、いつごろ承認されそうでしょうか。このタキソテールは、ホルモン療法が効かなくなった前立腺がんにも効果があるのでしょうか。また、タキソテール以外にも、効果のある治療法があれば教えてください。
(秋田県 男性 63歳)
A タキソテールは未承認。MAB療法を数カ月間中止も
前立腺がんの治療に対して、タキソテールが承認される見通しがあったのは確かですが、今年の3月にいったん見送られました。
ただ、タキソテールは承認を検討する優先事項に入っているので、今後、比較的早い時期に、前立腺がんの治療法として承認される可能性はあります。
今はまだ承認されていませんが、ホルモン療法が効かなくなった前立腺がんの患者さんに今後、タキソテールは期待される治療法の1つです。
今後もしPSA値が上昇し、がんが再燃したら、MAB療法を1度、数カ月間、やめてみるという方法もあります。
抗アンドロゲン剤を受け続けていると、AWS(アンチアンドロゲン除去症候群)といって、抗アンドロゲン剤に対する耐性のようなものができてくることがあります。AWSは抗アンドロゲン剤を1度やめると、治まって、PSA値も下がってくることがあります。
もしそれでもPSA値が下がらなければ、抗アンドロゲン剤を別のホルモン剤に変えるホルモン交替療法や、今後、承認される見通しのタキソテールなどの抗がん剤治療を受けられるとよいと思います。