PSAがいくつ位でホルモン療法を再開したらよいか
2003年8月にPSAが21で、2004年3月に大学病院で検査の結果、限局性の前立腺がんと診断されました。2004年4月からLH-RHアナログ剤単独のホルモン療法を始めました。LH-RHと抗アンドロゲン薬を併用するMAB療法よりもLH-RH単独を選んだ理由は、抵抗性が出てきた時点で、追加をしたほうが全体の期間を延ばせるのではないかと思ったからです。大学病院で、2005年1~3月まで35回70グレイの3D照射も受けました。2006年8月にPSAが0.4に上昇し、主治医の勧めで、同年9月~12月までカソデックスを単独服用し、それ以後、LH-RHに切り替えて、現在、PSAは0.008以下を維持しています。私は、1999年に大腸がんの手術を受けて、人工肛門をつけています。相談内容は2つです。1つは、そろそろLH-RH単独を一時中断し、間欠的ホルモン療法を始めようと思います。その時期とPSAがいくつ位になったらホルモン療法を開始したらよいのでしょうか。2つ目は、私のような場合、MAB療法とLH-RH単独とどちらがベターだと考えられますか。
(千葉県 男性 66歳)
A PSAが2~4くらいになったらホルモン療法を再開
限局性の前立腺がんで転移がないとすれば、2年間のホルモン療法と放射線療法で治ることが期待できます。すでに治っていれば、ホルモン療法は行う必要はありません。ですから、とりあえずホルモン療法を中断してみてください。PSAが低いままなら、もうがんはないかも知れません。万一、PSAが上がってきたら、がんが治り切っていないと考えられるので、ホルモン療法を再開したほうがよいと思います。一般的には、PSAが2~4くらいになったらホルモン療法を再開します。そのとき、MAB療法とLH-RH療法のどちらがよいのかについてですが、私はMAB療法のほうがよいと思います。
間欠的ホルモン療法もよいと思いますが、相談者の治療経過は少し複雑ですし、ホルモン療法を4年近く行っているため、ホルモン療法中止後の回復には多少時間がかかるかも知れません。いろいろな意見があるかと思いますが、いずれにしても、ホルモン療法を中断することには賛成です。