MAB療法の副作用対策を教えてください

回答者:島田 誠
昭和大学横浜市北部病院 泌尿器科教授
発行:2008年2月
更新:2013年12月

  

リンパ節に転移のあるステージD1の前立腺がんと言われました。手術は行えないらしく、LH-RHアゴニストと抗アンドロゲン剤を併用したMAB療法(ホルモン療法の一種)を受けています。このところ、ほてりや発汗、口の渇きがひどく、睡眠不足になったこともあり、体がだるい日が続いています。MAB療法の副作用だと思いますが、よい対策はありませんか。

(徳島県 男性 73歳)

A PSA値が低ければ、1度中止する方法も。漢方薬なども効果的

腫瘍マーカーのPSAの値が下がっているようでしたら、MAB療法をいったんやめてみるとよいと思います。そして、PSAがもし再び上昇したら、MAB療法を再開するという間欠的なホルモン療法を行うか、精巣を摘出する方法が勧められます。

もしPSAが高いままでしたら、少し我慢してMAB療法を続けて、副作用に対しては、鎮痛剤や解熱剤などで対応するという方法もあります。鎮痛剤や解熱剤、安定剤には、たとえばNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)やSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)などがあります。漢方薬では、白虎加人参湯がよいと思います。これらの薬剤の使い方は医師によって異なります。

また、ほてりなどの症状を起こしている原因はLH-RHアゴニストと考えられるので、もしLH-RHアゴニストか抗アンドロゲン剤のどちらかをやめるとするなら、前者をいったん中止するという方法もあります。

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