多くの薬を服用。PSA上昇後の治療法は?

回答者:赤倉 功一郎
東京厚生年金病院 泌尿器科部長
発行:2007年3月
更新:2013年12月

  

1997年に前立腺がんと診断され、切除手術を受けました。病期はD1で、リンパ節転移が2カ所に認められ、リンパ節の郭清も同時に行いました。その後はプロスタール(一般名酢酸クロルマジノン)を5年間、服用しました。0.1以下だったPSAの値が0.8に上がったため、2003年にカソデックス(一般名ビカルタミド)に変更し、1年間、服用。PSAが上がったところで、今度はオダイン(一般名フルタミド)に変更しましたが、2カ月程度でPSAが再び上昇したため、続いて2004年末からエストラサイト(一般名エストラムスチン)を服用しました。エストラサイトは2006年4月まで使い、その間、PSAはずっと0.05以下で、効果はあったのですが、服用開始以降、1カ月に1回程度、クインケ浮腫という副作用が起きていました。ひどいときは水も飲めないほど口の周りが腫れ上がりました。1日2錠の服用を1錠に減らすなど対策をとりましたが、医師との相談の結果、服用を中止し、再びプロスタールを使うことになりました。現在はカソデックスに変更し、さらにリュープリンを追加しています(PSAは0.1)。入院して抗がん剤治療を行うという話もありましたが、エストラサイトを使用した際の副作用のこともあり、難しいようです。今後、PSAが上がり出した場合の治療法にはどのようなものが考えられるでしょうか。

(静岡県 男性 69歳)

A ステロイド剤の内服など。放射線治療も

今後、PSAが上昇した場合、現状では、主に4つの治療法が考えられます。

1つ目は、ステロイド剤の内服です。

2つ目は、タキソテール(一般名ドセタキセル)という抗がん剤(注射薬)があります。ただし前立腺がんには、日本ではまだ承認されていない抗がん剤です。また、白血球減少やむくみ(浮腫)などの副作用が起こることがあります。

3つ目は、放射線治療です。ただしこれは、局所に再発していることが条件になります。文面からは、現状では再発部位が不明瞭であると察せられますので、放射線治療を行うには、まず骨シンチやCT、MRIなどの検査を行い、再発部位を特定する必要があります。

4つ目は、樹状細胞療法やワクチン療法などの新しい治療法です。これは、免疫療法の一種です。

部位を特定できない場合、前記の中ではステロイド剤の内服がもっとも一般的だと思います。

また、今後もし骨転移が起きた場合には、ゾメタ(一般名ゾレドロン酸)をお受けになるとよいと思います。

ゾメタはビスフォスフォネート製剤の一種で、注射剤です。ゾメタには、骨転移に伴う痛みの発現を遅らせたり、骨折が起きるのを防いだりする効果が期待でき、副作用はそれほどありません。ただし、がんそのものを改善する効果はありません。前立腺がんは骨に転移することが多いので、知識として知っておくとよいかもしれません。

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