「延命治療」は避けられるか?

回答者:赤倉 功一郎
東京厚生年金病院 院長補佐・泌尿器科部長
発行:2013年5月
更新:2013年11月

  

前立腺がんの再発の対応で悩んでいます。身体を痛めるような放射線治療、抗がん薬治療、ホルモン療法という延命治療ではなく、このままPSA検査を継続し、最後は疼痛緩和治療ということは選べるでしょうか? それとも、これらの治療を受けるべきでしょうか?

(東京都 男性 70歳)

A 疼痛緩和の前に治療をすべき

治療を受けるべきだと思います。今すぐ受けるかどうかは別として、何もしないで疼痛緩和としてモルヒネなどだけを用いるのは反対です。

延命治療という言葉を考え直すことも必要かと思います。例えば、何もしなければ1年で死亡してしまうケースで、治療することにより5年生きたら、その延命は患者さんにとっても有益なことだと思います。

確かに再発・転移していれば根治させるのは難しいですが、前立腺がんに対するホルモン療法は非常に効果があり、痛みなどの症状の改善や寿命の延長が期待できます。

とくに前立腺がんの場合はホルモン療法による大きな副作用はそれほどありません。また、放射線治療についても、骨転移に放射線をかければ痛みを軽減させることが可能ですし、前立腺に照射すれば血尿をとめることも期待できます。

今すぐ対応してくださいとは言いません。適切な時期にホルモン療法をするべきですし、適応があれば放射線治療もうけるべきです。

また、抗がん薬についても効果と副作用の説明を医師から受けたうえでよく考えたほうがよいと思います。最後まで何も治療をしないままモルヒネによる疼痛緩和に入ることはお勧めできません。

相談者さんが使った“延命”という言葉ですが、延命治療というと「どうせ治らないから」と投げやりに感じますが、あまり悲観的に捉えるのではなく、治療選択について幅広くお考えになることを勧めます。

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