TS-1で白血球が減少し、休薬。治療は続けるべきか
53歳の夫のことでご相談します。4期の胃がんで、肝臓にもがんが散らばっている状態で、手術はできないと言われています。TS-1(一般名テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)を4週飲んで、2週休むスケジュールで服用していましたが、白血球数がかなり下がったため、休薬期間が延びています。このような状態でもTS-1を飲み続けたほうがよいのでしょうか。また、腫瘍マーカーが基準値よりも高く、不安です。
(宮城県 女性 51歳)
A 減量するなどで、TS-1の服用は続けるべき
腫瘍マーカーが基準値より高いということは、がん細胞がどこかに残っている可能性が高いと考えられます。なおかつ4期という進行した状態ですから、がんの再燃を抑える意味でも、TS-1の服用は続けたほうがよいでしょう。
問題は強い副作用が出ていることです。こうした場合、主な方法は3つあります。
1つは「薬の量を減らす」。2つ目は「休薬する」。これは、現在の状況です。3つ目は「投与スケジュールを変える」方法です。
いったん休薬して、元気になった後、抗がん剤治療を再開しても、また強い副作用が出る可能性はかなりあります。そのため、再開されるときは、TS-1の量を少し減らすことをおすすめします。あるいは、現在の「4週飲んで、2週休む」方法を「2週飲んで、1週休む」方法に変えてみることも功を奏する場合があります。