がんの薬事典

ティーエスワン/TS-1(一般名:テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム)効果の増強と、副作用軽減を同時に狙った経口抗がん剤

2005年8月

抗がん剤治療は、効果が高く・副作用の少ないことが理想です。そこで考案されたのがTS-1。消化器がんに使われる5-FUを土台に、いろいろな工夫がほどこされています。わが国における進行再発胃がんの治療において、約8割の医師が第1選択薬として使用しています。 消化器がんの治療に用いる抗がん剤と言えば、その代表格は5-FU(一般名フルオロウラシル)です。TS-1は、新しく物質を作った訳でなく、その5-F...

詳細はこちら

ベルケイド(一般名:ボルテゾミブ)世界初の作用機序を持つプロテアソーム阻害薬。多発性骨髄腫に有効

2005年7月

ベルケイドは多発性骨髄腫への有効性が臨床試験で認められた薬剤です。 既存の薬剤よりも効果が高く、副作用も比較的軽微であることが認められています。多発性骨髄腫は、本来ならばウイルスや細菌と戦うはずだったある種の免疫細胞(形質細胞)ががん化してしまう血液がんの一種です。血液がんの中では、悪性リンパ腫に次いで2番目に多いがん種ですが、がん全般からみると約1パーセント(国内推定1万1000人)ほどの稀なが...

詳細はこちら

アリミデックス(一般名:アナストロゾール)乳がんの再発予防を担う次代のエース薬

2005年6月

アリミデックスは、閉経後乳がんの治療に使われる新しい経口治療薬です。乳がん増殖のキーとなるエストロゲンを作り出すアロマターゼの働きを阻害し、がんの増殖を抑制します。 新しい閉経後乳がんの経口治療薬として、アロマターゼ阻害薬が国内承認されています。アリミデックス錠(一般名アナストロゾール)は、そのうちの1つです。この抗がん薬を理解するために、まず、乳がんとエストロゲンの関係や、ノルバデックス...

詳細はこちら

リュープリン(一般名:リュープロレリン)偽ホルモンでエサを断ち前立腺がん、乳がんを抑える

2005年5月

リュープリンは性腺刺激ホルモンの分泌を抑制します。そのため、ホルモン依存性のがんである前立腺がんや閉経前乳がんの増殖を抑える働きがあります。リュープリンは粉末と液体がセットになっており、使用前に両方を混ぜて皮下に注射すると、1カ月にわたって一定の割合で薬が溶け出し続けます。性腺刺激ホルモンの分泌を抑える薬剤リュープリンは、進行した前立腺がんや閉経前乳がんの治療に使用されるLH-RHアナログ剤と呼ば...

詳細はこちら

ナベルビン(一般名:ビノレルビン)非小細胞肺がんに有効で、近く転移性乳がんにも認可の見込み

2005年3月

ナベルビンは非小細胞肺がんに有効な薬です。細胞分裂を妨げることでがん細胞の増殖を抑える働きをします。また転移性乳がんに対しても、ハーセプチンとの併用療法で高い効果が期待されています。 転移性乳がんの併用療法でも大きな効果が期待されている薬ナベルビンは、肺がんの非小細胞がんに使われる抗がん剤です。肺がんは大きく「小細胞がん」とそれ以外の「非小細胞がん」に分けられます。非小細胞がんは、さらに「腺がん...

詳細はこちら

リツキサン(一般名:リツキシマブ)B細胞型の非ホジキンリンパ腫に有効な新しい薬

2005年2月

リツキサンは悪性リンパ腫の一つである非ホジキンリンパ腫に効果のある薬です。 ほかの薬と組み合わせて治療を行うR-CHOP療法は、標準治療になりつつあります。 リツキサンの登場で非ホジキンリンパ腫の治療は新たな段階になったといえます。がん細胞を標的として結びつくように設計された薬リツキサンは、非ホジキンリンパ腫に用いる薬で、モノクローナル抗体薬の一つです。2001年に発売が開始された比較的新しい薬で...

詳細はこちら

エルプラット/エロキサチン(一般名:オキサリプラチン)進行・再発大腸がんに有効な世界標準の抗がん剤

2005年1月

エロキサチンは進行・再発大腸がんの治療薬として優れた効果を発揮する抗がん剤です。60カ国以上の国で認められていますが、日本ではいまだに未承認のために使用することができません。現在エロキサチンで治療をしている人は個人輸入をしています。日本での承認が待ち望まれる進行大腸がんに有効な薬 進行・再発大腸がんの第一選択の治療薬、 エロキサチン進行・再発大腸がん(特に結腸がんと直腸がん)に対する抗がん剤治療...

詳細はこちら

ハーセプチン(一般名:トラスツズマブ)単剤、併用療法で転移性乳がんの進行を抑える

2004年12月

ハーセプチンは転移性乳がんに有効な画期的な薬です。 乳がん細胞に「手錠」をかけ、がん細胞を兵糧攻めにして増殖を抑えるような働きをします。 ただしハーセプチンの治療はHER2というタンパク質が陽性の患者さんに限られます。HER2陽性の転移性乳がんで腫瘍縮小効果が認められた薬ハーセプチンは分子標的治療薬として、日本で最も早く製造販売が認可された薬剤です。通常乳がん細胞の進行はとても遅く、直径1センチに...

詳細はこちら

アドリアシン(一般名:塩酸ドキソルビシン)多剤併用療法で再発乳がん、悪性リンパ腫などに有効

2004年11月

アドリアシンは化学療法の基本的薬剤として国内外で広く使用されています。 再発乳がん、悪性リンパ腫、膀胱腫瘍などに有効性が認められています。 副作用として吐き気が強く出ますが、ほとんどの方は投与後1週間ほどで落ち着きます。投与して9日から2週間後は感染症に注意 一般名:塩酸ドキソルビシン   性 状:赤だいだい色の粉末 慣用名:アドリアマイシン   発売元:協和発酵 アドリアシンは、1967年に...

詳細はこちら

パラプラチン(一般名:カルボプラチン)多剤併用療法に組み込まれ治療効果を改善

2004年7月

パラプラチンは白金錯化合物と呼ばれる抗がん剤の一つです。 白金錯化合物はがん細胞に対して白金がDNA合成阻害作用を発揮し 抗がん剤の効果の現れにくい固形がんにも一定以上の有効性が認められています。 白金錯化合物として最初に登場したのはブリプラチンで その副作用を軽減する目的で新たに開発されたのがパラプラチンです。 睾丸腫瘍・悪性リンパ腫などで効果を発揮パラプラチン(一般名カルボプラチン)は、白...

詳細はこちら

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート11月 掲載記事更新!