[ 胆道・胆管がん ]
2012年10月
「胆道癌診療ガイドライン」の作成委員を務める山本雅一さん「手術できるかどうか」で、治療の見通しが大きく変わる胆道がん。専門家でも治療方法の判断がわかれる難しいがんですが、化学療法やステントを利用した治療など、実にさまざまな試みがなされています。治療のガイドラインを通して、胆道がん治療の基本や新しく期待できる治療など、患者さんに役立つ情報をわかりやすく解説します。胆道がんは胆汁の通り道にできるがん[...
[ がん患者たちの声 ]
2012年4月
褐色細胞腫を考える会の代表 及川信さん はじめは良性で見つかっても数年から数10年を経て悪性腫瘍として再発する可能性のある褐色細胞腫。希少疾患で専門医は少ないうえ、手術以外の治療は保険適応外。患者さんたちは、「病気についての調査・研究を継続させるとともに治療の保険適応を」と訴えています。 21歳で転移が見つかり悪性と診断される横浜市在住の及川信さん(41歳)が褐色細胞腫と診断されたのは、大学4年...
[ 赤星たみこの「がんの授業」 ]
2006年4月
赤星たみこ(あかぼし・たみこ)●漫画家・エッセイスト1957年、宮崎県日之影町(ひのかげちょう)のお生まれです。1979年、講談社の少女漫画誌『MiMi』で漫画家としてデビュー。以後、軽妙な作風で人気を博し、87年から『漫画アクション』で連載を始めた『恋はいつもアマンドピンク』は、映画化され、ドラマ化もされました。イラストレーターで人形作家の夫・新野啓一(しんの・けいいち)さんと、ご自身を題材にし...
[ 分子標的薬, 抗がん薬治療 ]
2009年11月
埼玉医科大学国際医療センター 腫瘍内科教授の 佐々木康綱さん これまでの抗がん剤とは、全く異なるメカニズムで働く「分子標的薬」が本格的に使われ出して8年。 当初は、夢のがん治療薬といわれたこの薬も長所短所が明らかにされつつあり、より効果的な使い方を求めて新たな時代に入ろうとしています。 がんを狙い打ちする分子標的薬 日本で本格的に分子標的薬が使われ始めたのは、転移性乳がんの治療薬ハーセプチン(...
[ 新・先端医療 ]
2012年8月
「無理は禁物、きちんと 適応を考えるべき」と語る 内視鏡のスペシャリスト 金平永二さん 最近、内視鏡手術でもたったひとつの穴から全ての操作を行う「単孔式内視鏡手術」が注目を集めている。先駆者の1人であるメディカルトピア草加病院院長の金平永二さんは「傷痕はほとんどわからなくなりますが、がんの場合は根治性の確保が第一です」と語っている。 おへその穴からアプローチ 医療器具の進歩により、傷がおへその...
[ 在宅医療 ]
2010年5月
立川在宅ケアクリニック院長の井尾和雄さん 残された日々を病院で過ごす患者さんがほとんどだ。その中にあって、在宅で最期を過ごすことを決めた患者さんがいる。これまで1,300人からの患者さんを在宅で看取ってきた立川在宅ケアクリニック院長の井尾和雄さんに同行取材した。そこには、家で過ごす患者さんと家族との間に生まれるさまざまな人生ドラマがあった。 最期までとっておきたい「ゼロ戦づくり」 東京、立川市...
[ 腎臓がん ]
2007年1月
サポート医師・篠原信雄 北海道大学大学院 腎泌尿器外科助教授 しのはら のぶお 1984年北海道大学医学部医学科卒業、同泌尿器科講座・研修医に。 1985年苫小牧市立総合病院泌尿器科、 87稚内市立病院泌尿器科勤務、 89年アメリカ合衆国ミシガン大学泌尿器科 Visiting researcher、92年同助手、99年同講師、05年より現職 血尿で異変が発覚。専門病院で「腎臓がん」と確定診断 ...
[ 非小細胞肺がん ]
2010年12月
神奈川県立がんセンター 呼吸器外科医長の 坪井正博さん 2010年10月、5年ぶりに『肺癌診療ガイドライン』の改訂が発表され、肺がん治療法の選択に影響を与える大きな変更がありました。 とくに、進行・再発の非小細胞肺がんについては、最近の研究成果を反映し、遺伝子変異の有無やがんのタイプによって抗がん剤を使い分ける薬物療法の考え方が新たに推奨されました。 インターネットで一般向けガイドラインも公開 ...
[ 大腸がん ]
2007年11月
国立がん研究センター東病院 内視鏡部消化器内科の 吉野孝之さん 2007年6月、大腸がん治療の新しい選択肢として、アバスチン(一般名ベバシズマブ)が登場した。海外ではすでに転移性大腸がんの標準治療として用いられており、本邦での大腸がん患者さんの期待も大きい。その一方で、製造販売承認から1年で承認され、臨床現場へ導入されたことから、国内での使用経験が少ない状況にある。このようななか、アバスチン...
[ 大腸がん ]
2006年6月
金沢大学がん研究所助教授の 高橋豊さん 海の向こうでは、すでにアバスチンとアービタックスという分子標的薬が進行再発大腸がんの標準治療薬になっている。その足音がひたひたとこちらにも近づいている。その分子標的薬の視座から今日の抗がん剤治療をのぞき見ると、そこから何が浮かび上がってくるか。血管新生阻害剤の先駆けである金沢大学がん研究所の高橋豊さんに聞く。 血管新生阻害剤の第1号 大腸がんの抗がん...