苦しい家計 治療期間が心配
肺がん(扁平上皮がん)と診断されました。病巣は約6cmです。手術(右上葉と中葉切除)と化学療法を勧められました。収入も乏しく、未成年の子どももいます。経済状況が厳しいのですが、どのような治療をすればよいでしょうか。治療期間はどのくらいかかるでしょうか。
(神奈川県 男性 50歳)
A 治療期間は数カ月 経済的補助制度の利用を
日本では、治療費支援に関する様々な制度があります。病院の相談支援センターなどに相談してみましょう。地元の役所でも相談に乗ってもらえます。傷病手当、高額療養費制度などがあり、日本ではどんな経済状態においても、適切な医療を受けられる仕組みになっています。
相談者には、手術と抗がん薬の合併療法が提示されています。化学療法は一般的には術後投与が推奨されています。術後の病理病期がⅡA、ⅡB、ⅢA期のいずれかであり、元気な方であれば、シスプラチン*併用化学療法が推奨されます。治療期間は3週ごとに4コース行いますので、手術から化学療法開始まで約1カ月とすると、計4カ月の治療期間が想定されます。
相談者は、Ⅱ、Ⅲ期相当の肺がんと思われます。もし、手術中に切除不能と判断した場合は中止し、化学療法や化学放射線合併療法などが勧められることになります。
就労はデスクワークであれば治療終了直後から可能ですが、肉体的な労働が主な場合には数カ月かかることもあります。
*シスプラチン=商品名ブリプラチン/ランダ