MALTリンパ腫。化学療法の選択肢はないか
2020年8月、眼窩MALT型血液腫瘍(眼球上部厚さ10~15㎜)と診断され、リツキサンを4回投与されましたが、腫瘍は1~2㎜しか縮小せず、2021年9月には逆にやや肥大していることが判明しました。そこでご相談です。リツキサンの副作用はさほどなかったのですが、効果がなかったのは、標的が適合していなかったのでしょうか。現在、放射線治療を検討中ですが、化学療法の選択肢はないのでしょうか。
(81歳 女性 大阪府)
A 放射線治療のほうが好ましい
日本赤十字社医療センター
血液内科副部長の塚田さん
血液内科副部長の塚田さん
MALTリンパ腫は胃、眼窩(がんか)、肺などのリンパ節以外にみられる稀なタイプの悪性リンパ腫です。全身の化学療法はあまり有効ではないことがあるため、副作用の面からリツキサン(一般名リツキシマブ)単剤が選択されたのだと思います。
化学療法よりは放射線治療のほうが、有効性と副作用のバランスの面で好ましいと思われます。化学療法については、副作用についても担当医からよくお話を聞くのがよいでしょう。