血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AILT)の症例を多く扱っている施設は
2021年12月、首の数カ所が腫れたため病院へ。検査の結果、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AILT)と診断され、2022年の10月まで経過観察していましたが、腫瘍マーカーの増加が著しいため、11月からCHOP療法を開始しました。
そこでご相談ですが、血管免疫芽球性T細胞リンパ腫の治療法が確立していないため、非ホジキンリンパ腫の標準的なCHOP療法から開始するとされています。CHOP療法が効果ない場合、次にどのような治療法があるのでしょうか。また、AITL症例を多く扱っている施設はどこで、どのような治療法を適用しているのでしょうか。
(80歳 男性 群馬県)
A 筑波大学病院が比較的多く診ている
日本赤十字社医療センター
血液内科副部長の塚田さん
血液内科副部長の塚田さん
血管免疫芽球性T細胞リンパ腫(AITL)は、各々の患者さんによって違い、かなり多様な疾患です。CHOP療法だけで長期間安定する患者さんもいますし、効果がみられなかったり、再発してしまう患者さんもいます。
AITLを含む末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)に対しては、近年多くの薬剤が開発されています。イストダックス(一般名ロミデプシン)、ジフォルタ(一般名プララトレキサート)、ムンデシン(一般名フォロデシン)などがありますが、それぞれ副作用も異なり、患者さん毎に合う薬を検討することになります。
AITL自体はそれほど頻度の高い疾患ではないので、多く扱っている施設は限られています。近隣のがんセンターや大学病院に相談するのがよいかと思います。大学病院の中では、筑波大学病院が比較的多くの患者さんを診られているかもしれません。