末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)、造血幹細胞移植を選択すべきか

回答者●塚田信弘
日本赤十字社医療センター血液内科副部長
発行:2022年2月
更新:2022年2月

  

末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)ステージⅣと診断され、化学療法を6サイクル実施しました。終了後、腫瘍マーカーが上昇し、治療効果が上がっていないことがわかりました。主治医からは「このまま何も治療しなければ、余命は1年未満だが、造血幹細胞移植を行えば延命が可能」といわれました。化学療法ではなく、主治医がいうように造血幹細胞移植による治療を選択したほうがいいでしょうか。

(60歳 女性 栃木県)

同種移植で治癒も期待される

日本赤十字社医療センター
血液内科副部長の塚田さん

末梢性T細胞リンパ腫は非常に多様性に富む疾患であることがわかってきています。化学療法だけで長期の治療効果が得られる場合もありますし、造血幹細胞移植が必要となる場合もあります。ここ何年かで新しい薬剤も登場してきていますが、すべての患者さんに有効なわけではありません。

造血幹細胞移植には自分の幹細胞を用いる自家移植と、他人から幹細胞の提供を受ける同種移植があります。患者さんの全身状態がよく、条件のよい提供者が見つかれば同種移植によって治癒も期待されます。主治医とよく相談してみて下さい。

同じカテゴリーの最新記事

  • 会員ログイン
  • 新規会員登録

全記事サーチ   

キーワード
記事カテゴリー
  

注目の記事一覧

がんサポート3月 掲載記事更新!