3年前に4cmの進行肝がんが見つかり、手術を受けました。最近の検診で、肝臓に新たに1～3cmの大きさのがんが3個見つかりました。再び手術を受けることになるのでしょうか。治療法について教えてください。

（石川県 女性 65歳）

A　再発の場合は手術よりラジオ波焼灼療法で

一般的には、3cm以内のがんが3個以内の場合には、ラジオ波焼灼療法を選びます。一方、患者さんの肝機能の状態がよく、がんの数や大きさ、できている位置などが手術に適している場合には、手術を選択することもあります。

手術ができるのは、複数個のがんが肝臓の1つの領域のみにある場合です。具体例でいうと、左葉に3個ある場合は、左葉切除ができます。しかし、左葉に1個、右葉の前区域と後区域に1個ずつ、合計で3個のがんがあるような場合には、手術はできません。

ただし、小さいがんが複数個ある場合は、手術ができたとしても、残念ながら再発する場合も多いです。さらに、1度手術をして再発が複数個ある場合は、一般的には手術ではなくて、ラジオ波焼灼療法などの内科的治療を選びます。

相談者の場合は、肝臓内のどの位置にがんができたのかわからないので、確かなことはいえませんが、初発時にすでに手術を受けており、3年という比較的短い期間で複数個の再発があることを考えると、ラジオ波焼灼療法での治療がよろしいかと思います。