野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
5月の旬の食材「じゃがいも・アスパラガス・そら豆」で免疫アップ
じゃがいも
原産地はアンデス。インカ帝国の繁栄を支える食品の1つでした。日本には16世紀にジャカルタからオランダ人によって伝えられたため「じゃがいも」となったそうです。日本の栽培品種は約20種類ですが、世界では2000種ほどあるといわれています。
アスパラガス
古代エジプト時代から食用とされ欧州では「春の宝石」、「貴婦人の指先」などと呼ばれ、春を告げる野菜として親しまれています。グリーンとホワイトは栽培法が異なるだけで品種は同じです。日光を当てるグリーンに対して、ホワイトは当てずに育てます。
そら豆
古代ギリシア時代から栽培されていたといわれ、日本へは奈良時代に伝来しました。天を向くことから「空豆」、繭の形に似ていることや蚕が繭を作る時期においしくなることから「蚕豆」ともいわれます。豆板醤の原料やお多福豆の原料になります。
馬鈴薯うどん
じゃがいもと豆乳の洋風アレンジ
材料(2人分)
・じゃがいも……200g
・水……600cc
・昆布……3×3センチ
・帆立……2個
・うどん……2玉
・わけぎ……2本
A
・豆乳……200cc
・塩……小さじ1弱
・薄口しょうゆ……小さじ1
作り方
① じゃがいもは2センチ角に切り、水にさらし、鍋に水、昆布と一緒に入れ、火にかける。沸騰したら火を少し弱め、5分ほど茹で、火を通す。
② じゃがいもを取り出し、フードプロセッサーにかけ、少しずつ①の汁を入れ、ペースト状にしておく。
③ 帆立は厚さを半分に切り、軽く粉をつけ、薄く油をひいたフライパンで色が付くまで焼く。
④ 鍋に①とAを入れて火にかけ、一煮立ちしたら、温めたうどんを器に盛り、汁をかけて帆立を添え、小口に切ったわけぎを散らす。
ポイント
優しい味わいのうどん。豆乳がポイントです。
食材・じゃがいも
でんぷん、ビタミンB1・C、食物繊維、カリウムが豊富で、低カロリー。ビタミンCは火と水に弱いものですが、じゃがいもの場合、でんぷんに守られており、ほとんど失われません。クロロゲン酸は活性酸素による害を防ぎ、がんにつながる細胞の突然変異を予防。コレステロールを低下し、動脈硬化を防ぎます。皮に近い部分ほど多くのクロロゲン酸が含まれています。
アスパラガスの豚肉巻き揚げ
ビタミンBがたっぷりとれる元気レシピ
材料(2人分)
・アスパラガス……2~3本
・塩……少々
・豚肉バラ薄切り……100g
・小麦粉……適量
・揚油……適量
A
・小麦粉……60g
・冷水……60cc
・卵……1/2個
作り方
① Aをボウルに合わせておく。
② アスパラガスは下の硬い皮の部分を薄く削り、塩を入れた熱湯で固めに茹でておく。
③ ②に豚肉を斜めに巻き付け、小麦粉(分量外)を薄くまぶし・の衣を付け、170度の油でからっと揚げる。
④ 揚がったら一口大に切り、器に盛り付け、塩を添える。
ポイント
アスパラガスは硬めに茹でておきましょう。
食材・鯛
β-カロテン、ビタミンC・Eが豊富。ビタミンCは健康的な肌を作り、免疫力をアップして、がんや生活習慣病を予防します。アミノ酸の一種、アスパラギン酸は穂先に含まれていて新陳代謝を活発にし、美肌効果や疲労回復、ダイエットに役立ちます。ルチンは毛細血管を丈夫にして高血圧や脳血管障害を予防します。
そら豆と鮪の和え物
爽やかに旬を味わう1品
材料(2人分)
・絹ごし豆腐……60g
・鮪……80g
・そら豆……10個
・青じそ……5枚
・おろし生姜……少々
A
・濃口しょうゆ……100cc
・みりん……50cc
作り方
① 豆腐は水切りしておく。
② 鮪は2センチの角切りにしてさっと霜降りをしてAに20分漬けておく。
③ そら豆はさやから出して皮をむき、熱湯で30秒茹でてザルにあげ、冷ましておく。
④ ボウルに手でほぐした豆腐と②③と手でちぎった青じそを入れて和え、器に盛り、おろし生姜を添える。
ポイント
鮪は霜降りをすることですっきりと美味しく仕上がります。
食材・そら豆
食主成分は炭水化物とたんぱく質。昔から体力を補うための野菜とされていました。ビタミンB2含有量は豆類のなかでもトップクラス。エネルギー代謝の支えとなり、肥満予防やコレステロールを低下させます。皮膚や髪、粘膜の健康を保ち、細胞の再生と、成長を促進させます。皮の部分に食物繊維が含まれています。
野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ
牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き
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