野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
色鮮やかな初夏の食材で爽やかな風を体に
のびやかな勢いにあふれる季節です。
「梅雨前の、蒸し暑いこの時期には、爽やかな酸味のあるもの、そして色彩豊かな食材が元気をくれます。
来る夏を思わせる元気な食材で食卓を彩り、健やかに過ごしましょう。
鯵と茄子のごま酢
材料(2人分)
・鯵……1尾
・茄子……1個
・青じそ……3枚
・サラダ油……適宜
・炒りごま……大さじ3
A
・だし……大さじ7
・酢……大さじ1
・薄口しょうゆ……大さじ1
・かつお節……ひとつまみ
作り方
① 鯵は3枚におろす。両面に塩を振り、20分おく。
② 鯵を水で洗い、酢に5分浸す。
③ 茄子は縦半分に切る。サラダ油で揚げ、冷水に取る。皮をむいて水気をふき、一口大に切っておく。
④ 鍋に(A)を合わせ、一煮たちさせ漉して冷ます。
⑤ 炒りごまをすり、④でのばす。青じその線切りを混ぜる。
⑥ 鯵の骨を抜き、皮をむいて一口大に切る。茄子と合わせ、器に盛りつけ⑤をかける。
ポイント
春先の青魚の力強さをいただきます。
ごま酢で、まろやかな味わいの美味しい一品です。
トマト汁
材料(2人分)
・長ねぎ……6センチ
・みょうが……2個
・ズッキーニ……1/2個(70g)
・トマト……1個
・水……200cc
・昆布……4センチ角
・味噌……大さじ1強
・青じそ……3枚
・しょうが……20g
作り方
① 長ねぎ、みょうがは1センチに切る。ズッキーニは縦1/4に切り、1センチのいちょう切りにする。
② トマトは湯むきして、1センチ角に切る。
③ 鍋の中に水と昆布と①②の野菜を入れて火にかける。沸騰したら味噌を入れ、千切りにした青じそと、薄切りしたしょうがを加える。
ポイント
だしを入れずに味噌と水で作ります。
トマトの酸味と彩りが食欲をそそります。
たこ飯
材料(2人分)
・米……2合
・たこ……150g
・にんにく……1/2かけ
・長ねぎ……10センチ
・青じそ……10枚
・オリーブ油又はサラダ油……大さじ1
A
・水……300cc
・しょうゆ……30cc
・酒……30cc
作り方
① 米は洗って水気を切り、水に15分漬ける。ざるに上げてさらに15分おく。
② たこは小さめの一口大に切る。
③ にんにく、長ねぎ、青じそはみじん切りにする。
④ フライパンにオリーブ油をひき、にんにくを焦がさないように炒める。
⑤ 炊飯器に米、A、④のにんにくを入れて早炊きで炊く。
⑥ 炊き上がりに長ねぎ、青じそを入れて混ぜ、器に盛る。
ポイント
イタリア料理のようですが和風の優しい味わいを楽しみましょう。
鯵が豊富に含むEPAは、血液中の中性脂肪を減らし、血液をサラサラにしてくれます。動脈硬化、脳卒中、高血圧などの予防などにも力を発揮。また、アレルギーに対する免疫力もアップさせるので、アトピー性皮膚炎や花粉症予防にも効果があることがわかってきています。 鯵には免疫力アップに期待のセレンも含まれ、老化やがんを抑える働きもあるといわれています。鯵の皮にはビタミンB2も含まれています。EPA摂取には脂肪が流れ出さない生食が適しています。
トマトの赤い色素はリコピンと呼ばれるカロテノイドの一種です。リコピンには強力な抗酸化作用があり、老化を防ぐ作用や、肌や皮膚を若々しく保つ働き、がん予防や動脈硬化の予防が期待されています。何よりも赤い色に元気づけられそうですね。
味噌は栄養の宝庫といわれる大豆を発酵させて作るので、微生物の働きが加わり、消化吸収しやすくされるとともに、栄養価もさらに高まります。また味噌には発酵によってがん細胞を抑える物質ができるといわれています。酵母、乳酸菌、麹菌には免疫力アップの効果が期待できます。
こに豊富に含まれるタウリンは血圧やコレステロールを下げ、肝機能を高める働きや疲労回復にも効果があります。
にんにくは硫化アリル類アリシンで毛細血管を広げ、血液の流れを良くします。青じそはベータカロテンやカルシウムが豊富に含まれます。
野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ
牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き
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