野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
香りのある薬味が雨に負けない爽やかさと元気をくれる
水は命を支え、全てを潤します。水の豊かな国に生まれたことを感謝する月です。
梅雨の時期は、香りのある薬味を食事に添えることで、体に爽やかさと元気を取り入れることができます。
すっきりしたいこの季節、瑞々しい食材をシンプルに美味しくいただき、免疫力を上げて過ごしましょう。
鮪おろし和え
材料(2人分)
・鮪……100g
・きゅうり……1/4本
・長ねぎ……1/4本
・長芋……40g
・大根おろし……汁切り60g
・わさび……適量
・しょうゆ……適量
作り方
① ①鮪は3センチ角に切る。
② きゅうり、長ねぎ、長芋は3センチの千切りにし、水に放って水気を取る。
③ 大根おろしと①②を和える。
④ 器に盛り、わさびを天盛りにする。しょうゆをかけていただく。
ポイント
鮪と野菜の歯ごたえの良い1品です。
いんげんと糸こんにゃくのピーナツ和え
材料(2人分)
・いんげん……6本
・にんじん……3センチ
・糸こんにゃく……50g
・ピーナッツ……30g
A
・昆布……5センチ角
・薄口しょうゆ……小さじ1
水……100cc
・酒……小さじ1
B
・しょうゆ……大さじ1/2
・砂糖……大さじ1
作り方
① いんげんは熱湯で柔らかく茹でて3センチに切る。
② にんじんは千切りにしてさっと茹でる。
③ 糸こんにゃくはAの汁が半分くらいになるまで煮る。冷めたら、いんげん、にんじんを入れ、30分浸しておき、なじんだら、汁気を絞る。
④ ピーナッツは空炒りして、すり鉢ですり潰し、Bを入れて味を整える。
⑤ ③と④を和え、器に盛る。
ポイント
具材は下味に30分ほど浸しておくと味がなじみます。
青じそご飯
材料(2人分)
・米……2合
・梅干……2個
・青じそ……10枚
A
・水……300cc
・薄口しょうゆ……20cc
・酒……50cc
作り方
① 米は洗って水気を切り、水に15分漬ける。ざるに上げてさらに15分おく
② 梅干は種を取りちぎって①とAを合わせて早炊で炊く。
③ 青じそは千切りにする。水にさらし、水気を切る。
④ 炊き上がってから5分蒸らし、青じそを混ぜる。
ポイント
さっぱりとしたご飯です。青じそは色が飛んでしまわないよう炊き上がってから入れましょう。
青じそは和製のハーブです。歴史は古く奈良時代には朝廷で青じそを栽培し、実を薬用として献上していたことが知られています。青じそに含まれるβ-カロチンの含有量は、数多くある緑黄色野菜の中でもトップクラス。β-カロチンには、粘膜を強くして免疫力アップする働きがあります。ペリルアルデヒドという成分には、食欲増進効果、胃液の分泌を促し、防腐作用もあります。α-リノレン酸も含み、花粉症やアトピー性皮膚炎に効果があるとされています。
梅干はクエン酸を含みます。クエン酸は体内の消化器官を刺激し、消化液の分泌をすることによって胃腸の働きを活発にし、食欲を進め、タンパク質の消化を良くします。吸収されにくいカルシウムも、クエン酸と結合して骨を強化したり、鉄の吸収を促進しながら血行を良くする働きを担います。
鮪に含まれるEPAは、中性脂肪を低下させ、善玉コレステロールを増やす作用があり、DHAは、脳の働きを良くするために重要であるといわれています。そのほか鮪にはタウリンやセレンも含まれています。
いんげんはビタミンB群が豊富に含まれているので、糖質の代謝を高め、脂肪の代謝を促します。疲労回復に役立ち、ダイエットの強い味方です。
糸こんにゃくに含まれるグルコマンナンは便のかさを増やし便通を良くしてくれます。
ピーナッツはタンパク質が豊富でビタミンEを含みます。ビタミンEは、優れた抗酸化作用があり、美肌効果や老化防止に役立ちます。
野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ
牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き
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