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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

野崎洋光の旬を味わう免疫アップレシピ 1月の旬の食材「めかじき・帆立・春菊」で免疫アップ

撮影●大関清貴
発行:2012年1月
更新:2019年11月

  

1001めかじき
かじきとおし(梶木通)とも呼ばれます。獰猛で、船やクジラなどにも平気で突進してくることから、船の舵をとる堅い木(舵木)をも貫くという意味です。ヘミングウエイの小説『老人と海』には、老漁夫との死闘が描かれています。目が大きいことも特徴です。
帆立
名は、貝を帆のように立て、海中を移動していたからといわれますが、実際には殻を開閉して海水を取り込み、噴射した勢いで移動します。その距離は1回の移動で1~2メートル。中国では貝柱のことを楊貴妃の舌もうならす〝楊貴舌〟と呼ぶほどです。
春菊
春に、菊に似た黄色い花を咲かせることから名がつきました。絞り汁は、血圧降下、打撲、捻挫、しもやけに効果が。干した葉の入浴剤は、体を温めます。漢方では、のぼせを鎮めて回復力や抵抗力を高める「食べるかぜ薬」として珍重されています。


めかじきご飯

炊きあがるご飯とともにめかじきの美味しい〝旬〟を味わう

材料(2人分)
・めかじき……120g
・米……2合
・サラダ油……大さじ1
・せり……1/2束
A
・水……300cc
・薄口しょうゆ……30cc
・酒……30cc

作り方
① めかじきは切り身に塩を振る。20?30分おいて、水気を拭き、一口大に切る。
② 米は洗って水に15分つける。15分間ざるにあげ、水気を切っておく。
③ 土鍋に米と(A)を入れ炊く。
④ フライパンに油を入れ熱し、めかじきの両面に焼き目を付ける。
⑤ 米が炊き上がる直前に④のめかじきを入れる。5分間蒸らし、食べやすい大きさに切ったせりを入れ、よく混ぜ合わせる。

ポイント
炊飯器で炊くときは、高速で炊きます。ご飯に具を入れるタイミングに気をつけましょう。

食材・めかじき
たんぱく質は、体内の余分な塩分を排出し、むくみ防止や高血圧予防にも効果的。またカリウムも多く、この両者の働きにより、体の余分な塩分を排出し、高血圧予防、動脈硬化予防に期待ができます。ナイアシンは「精神と皮膚のビタミン」。糖質、脂質の代謝を促進し、皮膚病、口臭の予防にもつながります。またアセトアルデヒドを分解する力があり、二日酔い予防にも効果的です。


帆立梅肉和え

梅を季語に取り入れたレシピでさっぱりと

3001材料(2人分)
・帆立貝柱……6個
・長芋……20g
・クレソン……1束

A
・梅肉……大さじ2
・しょうゆ……大さじ2

作り方
① 帆立は薄い塩水で洗い、4等分に手でちぎる。65度のお湯にくぐらせ、周りが白くなったら冷水に取る。ざるにあげ、水気をふき取る。クレソンは色よく茹で、3~4センチの長さに切る。
② 長芋の皮をむく。さらしにはさみ、棒で粗めに叩いておく。
③ (A)をボールに合わせ①②をそれぞれ和える。和えたら器に盛りつける。

ポイント
帆立は手でちぎるほうが、味が染み込みます。長芋は叩くことによって、味が染み込みやすくなります。

食材・ほたて
亜鉛はアルコールの代謝、たんぱく質の合成、免疫機能の主役であるナチュラルキラー細胞の働きに関わります。ナチュラルキラー細胞は体内をパトロールし、がん細胞やインフルエンザなどの細菌を見つけると殺す性質を持っています。亜鉛は梅干のような酸味と一緒に摂ると吸収されやすくなります。肝機能を高め、高脂血症予防効果のあるタウリンも多く、滋養強壮にも効果的です。


 春菊海苔巻き

いつもと趣を変えて、春菊の味を楽しむ

材料(2人分)
・焼き海苔……1枚
・春菊……1/2把
・ねぎ……12センチ
・卵白……少々
・おろし生姜……少々

作り方
① 春菊は下の固い部分を切り落として上の部分を色よく茹で、水に3分間ほどさらす。絞ってから束ねてまきすに巻き込み、輪ゴムで縛っておく。
② ねぎは芯を除いて、5ミリの千切りにする。
③ 春菊をまきすからはずし、まきすをよく拭いておく。まきすに海苔を敷き、春菊とねぎを軸に巻き、海苔を卵白で留める。軽く絞り、形が整ったら、まきすからはずす。
④ フライパンで軽く転がし、食べやすい大きさに切り、おろし生姜としょうゆをかけていただく。

ポイント
海苔はフライパンで転がすことで、ぱりっと仕上がります。

食材・春菊
β-カロチン、ビタミンA・B・C・カルシウム・カリウム・食物繊維などを含みます。β-カロチンは活性酸素を除去し、細胞のがん化や促進を抑え、皮膚や粘膜を健康に保つ働きが、ビタミンAは美肌効果、ビタミンCは、風邪の予防やストレス、疲労回復効果があるといわれています。春菊の香りは自律神経に作用し、胃腸の働きをよくして咳を鎮める作用があるといわれています。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

「分とく山」花板・野崎洋光さんの免疫を整えるレシピが1冊の本にまとまりました。
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