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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

季節を食に取り入れ、健やかに生きる

撮影●大関清貴
発行:2010年2月
更新:2019年11月

  

二十四節気の始まりは「立春」で、暦の上では2月が1年の始まりです。
この新しい年を迎える前に鬼(邪気)を追い払っておこうというのが節分行事の始まりで、鰯と豆で邪気払いをする地域も多いようです。        
季節の食材である鰯は鯛に匹敵するほどおいしく、栄養価がとても高い食材です。
季節の節目に鰯を食べるという伝統行事は、季節を生活に取り入れ、
健やかに生きるための先人たちの術なのです。


鰯蒲焼

材料(2人分)
・鰯……2尾
・しいたけ……2枚
・わけぎ……2本
・サラダ油……大さじ1
A
・しょう油……10cc
・みりん……40cc
・酒……40cc

作り方
① 鰯は、手開きにして小麦粉をまぶす。しいたけは、軸をとる。
② フライパンにサラダ油を熱して鰯としいたけを入れ、両面に焼き目をつける。フライパンの汚れをペーパータオルでふきとり、たれ(A)を入れ、煮詰めながら焼き、焼き上がりに3センチに切ったわけぎを入れてしんなりさせて仕上げる。


しめじとブロッコリーのみかんしょう油かけ

材料(2人分)
・しめじ……1/2パック
・ブロッコリー……1/2房
・玉ねぎ……1/2個
・みかん……1個
A
・しょう油……大さじ2
・酢……大さじ2

作り方
① しめじは石づきをとり、ほぐす。ブロッコリーは小房に分け、熱湯で茹でておく。
② 玉ねぎはみじん切りにして、水に放し、水気を切っておく。
③ 容器にAを合わせ、電子レンジに30秒かけ、冷ます。みかんのほぐし身を入れて、混ぜる。
④ しめじ、ブロッコリー、玉ねぎを器に盛り、③をかける。


牡蠣青海汁

材料(2人分)
・牡蠣むき身……50g
・水……300cc
・生のり……20g
・昆布……5×5センチ
・薄口しょう油……小さじ1強
・片栗粉……小さじ1強
・水……大さじ1
・おろし生姜……小さじ1

作り方
① 牡蠣を、フードプロセッサーで細かくする。
② 鍋に水と牡蠣、昆布を入れ、かき混ぜながら火にかけて、沸騰したら昆布をとりだし、薄口しょう油で味を整える。生のりを入れて水溶き片栗粉でとろみをつける。
③ 椀に盛り、おろし生姜を添える。

ポイント
生のりがなければ焼きのりでよいでしょう。その場合の分量は1枚です。


鰯は、蒲焼にしていただきます。鰯には、カルシウムとカルシウムの吸収を促すビタミンDが含まれています。また、不飽和脂肪酸であるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)も豊富です。これらは神経の伝達を良くするので、脳の発達や細胞に関わります。「青魚は頭を良くする」と言われるのもその由縁です。EPAは血液凝固を抑え、DHAは悪玉コレステロールを下げる働きをします。両者は、お互いに手をとりあって免疫力アップに努めます。EPAとDHAは、油に含まれるのでこのように蒲焼にすることで丸ごといただけます。
牡蠣は、亜鉛を豊富に含みます。亜鉛とたんぱく質が結びつくと新しい細胞が作り出されます。生命活動の根幹を支える亜鉛、ゆえに亜鉛は免疫力アップに欠かせないミネラルといえるでしょう。
のりは低カロリーでビタミンAを豊富に含み、食物繊維も豊富です。ビタミンAは、皮膚や粘膜を強くして免疫力をアップし、目の健康にも一役買います。のりの食物繊維はやわらかいのでやさしく吸収されます。青海汁にしていただくと消化も良く、滋味深い味わいを楽しむことができます。
みかんしょう油は簡単に作ることができます。みかんとブロッコリーのビタミンCは肌をきれいに保ち、ダブルで免疫力アップに役立ちます。みかんの香りも一緒にいただきましょう。
暖かな季節を迎える前の滋味深い食材。自然の恵みをいただいて春の準備をいたしましょう。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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