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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

4月の旬の食材「筍・鯛・グリーンピース」で免疫アップ

撮影●大関清貴
発行:2012年4月
更新:2019年11月

  


竹の若芽で、10日程で竹に成長します。春の旬の代名詞で、竹冠に旬と書きます。防腐効果がある皮は、おむすびなどを包むのに適しています。古事記にも見られ、古くから食されていました。現在の孟宗竹は江戸時代に薩摩藩から琉球経由で各地に広まりました。

勇壮な姿、赤い体色、上品な味、他の魚よりも優れ、魚の王様と呼ばれます。また春の鯛は桜鯛、花見鯛と言われ、季語にもなります。真鯛の産卵前の卵巣(真子)、精巣(白子)は珍重されます。真鯛は長命で30~40年生きると言われています。

グリーンピース
えんどう豆の若いものをさやえんどう、成長を終えて乾燥前の若い未熟な実をグリーンピースと言います。豆苗はえんどうの若い芽です。ヨーロッパでは石器時代の遺跡からもえんどう豆が発掘されました。日本には江戸時代にヨーロッパから入ってきました。


筍の照り焼き丼

香りがフレッシュな簡単レシピ

材料(2人分)
・筍……150g
・小麦粉……適量
・ご飯……200g
・のり……1/2枚
・木の芽……10枚
・サラダ油……大さじ1

A
・大根の汁……200cc
・水……250cc
・塩……小さじ1/2
B
・しょうゆ……大さじ2
・みりん……大さじ2
・酒……大さじ2

作り方
① 生筍は皮をむき、5ミリの厚さに切る。Aの汁に1時間漬け、水で洗い、1~2分茹でてザルにあげ、小麦粉をまぶす。
② フライパンにサラダ油をひき、①を炒めBを入れてからめておく。
③ 丼にご飯を盛り、手でちぎったのり、②を乗せ、仕上げに包丁で軽くたたいた木の芽を添える。

ポイント
旬の野菜の照り焼きです。歯ごたえを楽しみましょう。

食材・筍
筍を切ったときに出る白い粉は、チロシンというアミノ酸です。チロシンはドーパミンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質の原料となります。ドーパミンが増えると脳が活性化して集中力が高まり、やる気が湧いてくるため、うつ病、認知症、パーキンソン病の予防および治療に研究が進められています。カリウムも多く、体内のナトリウムを排出し、高血圧予防に有効です。繊維を多く含むので便通を良くし、有害物質を吸着して体外に排出する働きがあります。動脈硬化や大腸がんの予防に役立ちます。


鯛葱スープ

ねぎの優しい香りと共に鯛をいただくスープ

材料(2人分)
・鯛……100g
・しいたけ……2個
A
・生姜(みじん切り)……10g
・青じそ(みじん切り)……3枚
・卵……1/3個
・小麦粉……大さじ1
・田舎味噌……10g

B
・水……400cc
・昆布(3㎝×3㎝)……1枚
・長ねぎ(芯を取ったもの)……80g
C
・薄口しょうゆ……小さじ1/2弱
・塩……小さじ1/2弱
・酒……小さじ1/2弱

作り方
① 鯛は包丁で細かく切りたたいてAと一緒にボウルで混ぜ合わせ、つみれの具を作っておく。
② 長ねぎを1センチに切る。鍋にBを入れて火にかける。一煮立ちしたらねぎを取り出し、ミキサーにかけペースト状にして再び鍋に戻しておく。
③ しいたけは石づきを取り、霜降りをしておく。
④ ②を火にかけ③のしいたけ、①の生地を摘み入れる。火が入るまで煮てCを加え、味を調える。

ポイント
長ねぎは甘くなりすぎないように芯を取ります。

食材・鯛
高たんぱく、低脂肪、消化吸収が良い優秀なたんぱく質源です。白身魚の中でもEPA、DHAを豊富に含み、血中のコレステロールや中性脂肪を低下させる働きや動脈硬化の予防、免疫アップに役立ちます。またビタミンの一種のナイアシンが多く、血行を良くし、頭痛や冷え性の改善やアルコール分解に役立ちます。また皮膚を健康に保ち、胃腸の働きを正常に保つ作用もあります。関節部分に多く含まれているムコ多糖類という栄養素も含んでおり、眼球や関節、肌などを潤してくれる効果も期待できます。


グリーンピースとしらすのお浸し

みずみずしいグリーンピースを使った春の1品

材料(2人分)
・グリーンピース……80g
・しらす……20g
・おろし生姜……少々
A
・水……500cc
・重曹……小さじ1
・塩……小さじ1

B
・だし……140cc
・薄口しょうゆ……20cc
・酒……20cc
・削り節……少々

作り方
① グリーンピースは鍋にAと一緒に入れ、火にかける。沸騰したら落し蓋をして弱火にして5分ほど火にかける。
② ①の粗熱が取れたら水にさらす。ザルにあげて水気をきっておく。
③ 鍋にBを入れて一煮立ちさせ漉し、冷ましておく。
④ ③にしらすと②を混ぜ合わせる。器に盛り付け、おろし生姜を添える。

ポイント
バランスの良い旬の素材を使った1品です。

食材・グリーンピース
食物繊維の含有量は、豆類の中ではトップクラス。不溶性食物繊維は腸壁を刺激してぜん動運動をさかんにし、便の排泄を促します。発がん性物質を速やかに体外に排出する効果が注目され、大腸がんの予防のための研究が進められています。またビタミンB群も豊富に含まれます。B群は糖質、脂質の代謝を盛んにし、免疫力アップに役立ちます。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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