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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

太陽と水の恵みをどうぞ、たっぷりと

撮影●大関清貴
発行:2008年6月
更新:2019年12月

  

6月は水無月。「水のない月」と訳されがちですが、
実は「水の月」が正しく、田に水をひく月であるところからきているようです。
その水をたっぷりと吸い込んだ野菜たちのみずみずしさを生かした料理をご紹介いたします。


鯵とわかめのみどり酢がけ

材料(2人分)
・きゅうり……1本
・鯵……大1尾
・酢・塩……適宜
・生わかめ……20g
A  (土佐酢)
・だし……150㏄
・酢……100㏄
・薄口しょうゆ……50㏄
・みりん……50㏄

作り方
① Aをひと煮たちさせて冷まし、土佐酢を作る。
② きゅうりは粗めにおろし、ざるに上げる。軽く水気を絞り、土佐酢30㏄と混ぜ合わせみどり酢を作る。
③ 生わかめは筋を取り、ひと口大に切っておく。
④ バットの上にざるを置き、塩を振って皮目を下にして3枚におろした鯵を並べる。身のほうにも塩を振り30分から1時間おく。
⑤ 塩が馴染んだら水で洗い、水気を取りバットに並べ、酢を入れて5分ほどおく。引き上げて薄皮をむき、食べやすい大きさに切る。
⑥ ボウルに③の生わかめと④の鯵を入れ、②のみどり酢をかけて混ぜ合わせる。

ポイント
土佐酢は作りやすい分量で作ると良いでしょう。 まとめて作っておき、冷蔵庫で保存しておけば1カ月保存できます。


トマト汁

材料(2人分)
・トマト……350g(約小4個)
・ごぼう……30g
・なす……1/2個
・きゅうり……1/2本
・みょうが……2個
・塩・こしょう……少々
・大葉……適量
・しょうが……適量

A
・水……250㏄
・薄口しょうゆ……大さじ1と2/3
・酢……大さじ1

作り方
① トマトは皮を湯むきしフードプロセッサーでジュースにする(種は入っても良い)。
② ごぼうは斜め薄切りにし、しばらく水に放ってから熱湯でさっと茹でる。
③ きゅうりは5ミリの輪切りにする。みょうがも輪切りし、なすは縦半分に切ってから5ミリの厚さの小口に切る。
④ 大葉としょうがは千切りにし、それぞれ水に放っておく。
⑤ ごぼう以外の野菜をざるに入れ、熱湯にさっと通して冷水に取る。
⑥ 鍋に①のトマトとAの水、しょうゆ、酢を合わせて入れ、火にかける。沸騰したらごぼうを入れて火を弱めて煮る。
⑦ あくをすくい、②と③の野菜を入れて軽く歯ごたえが残る程度に煮て、塩・こしょうで味を整える。器に盛り、水を切った大葉としょうがを乗せる。

ポイント
温かくしても冷たくしても美味しくいただけます。


じゃこと大葉のご飯

材料(2人分)
・じゃこ……30g
・大葉……5枚
・米……2合
・だし……300cc
・薄口しょうゆ……30cc
・酒……30cc

作り方
① 大葉はちぎって水にさらしておく。
② 米は研いで15分浸水後、ざるに15分とり水気を切っておく。水、薄口しょうゆ、酒を入れて高速で炊く。
③ 炊きあがる5分前頃にじゃこを入れ、炊きあがったら①の大葉を入れて仕上げる。


日本の季節の中で季語を表すものは多くあります。水無月は梅雨の季節ですが、野菜には躍動の季節です。
野菜は雨と太陽の陽射しを浴びて育ちます。野菜は年中ハウスものが出回っているものの、露地物の美味しさが楽しめるのはこの季節ならではです。
木々が水を吸い込み陽射しを浴びて緑を増して来るように、私たちもみずみずしい新鮮な素材を使ったお料理を食べ、元気を出していきましょう。
じゃこと大葉はカルシウムが豊富でご飯と一緒に摂ると吸収率が良くなります。
トマトはご存知、リコピンが豊富で活性酸素を抑える作用を持ち、免疫力を強化する働きを持ちます。またこの時期のトマトはとくに多くのビタミンCを含みます。
ごぼうは掘りたての新鮮なものがこの時期出回ります。いわゆる新ごぼうです。新鮮なものをさっと火を通して歯ごたえも楽しみます。
きゅうりはカリウムが豊富で、ナトリウムの量を正常に保ちます。ごぼう、きゅうりともカリウムを含んでおり血圧を正常に保ちます。
しょうがはショウガオールを含んでおり、発汗作用や殺菌作用があります。
鯵はちょうど今がいちばん美味しい時期です。タウリンを豊富に含み、フコキサンチンの豊富なわかめなどと一緒に摂って抗酸化作用を高めましょう。
どうぞ太陽と水の恵みをたっぷりとお召し上がりください。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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