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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

夏に摂るべき旬を摂り、夏バテをしない元気を摂る

撮影●大関清貴
発行:2008年7月
更新:2019年12月

  

暑い日が増えてきました。夏本番も、もう目前。
夏の暑い日には冷たいものを飲んだり、食べたくなります。
しかし、冷たいものを摂りすぎると、胃は消化不良を起こします。
夏に摂るべき旬を摂りつつ、夏バテをしないための元気を摂る。
先人の知恵がつまった、夏バテ対策にぴったりの3品を紹介いたします。


鶏茄子含煮

材料(2人分)
・鶏もも肉……1/2枚
・茄子……4個
・いんげん……4本
・しょうが……1/2かけ
・片栗粉……適量
・揚げ油……適量
A
・だし汁……400cc
・しょうゆ……40cc
・みりん……40cc

作り方
① 茄子の両端を切り落とし、縦に1センチ間隔に包丁目を入れる。2個並べて竹串に刺し、イカダのように止める。160~170度の揚げ油で両面が油に浸るように返しながら揚げる。柔らかくなったら冷水に取り、串を取って、だしがしみこむように柔らかくなるまで揉み、ザルに取って水気を切る。
② いんげんは2つに切り、塩を入れた熱湯で色良く茹でておく。
③ しょうがは、すりおろしておく。
④ 鶏肉は一口大に切り、はけで片栗粉をまぶしておく。
⑤ 鍋にAを合わせて入れ、煮立たせ、④の鶏肉を入れて火が通ったら茄子といんげんを加えて軽く煮る。
⑥ 器に盛り、すりおろしたしょうがを添える。

ポイント
茄子は揉むと煮るときに味がしみこみやすくなり、美味しく仕上がります。


冷汁

材料(2人分)
・だし汁……300cc
・味噌……25g
・白胡麻……1/4カップ
・きゅうり……1/2本
・鯵干物……1匹
・木綿豆腐……1/4丁
・大葉……3枚

作り方
① だしと味噌で味噌汁を作り、冷ましておく。
② 鯵干物は焼いて骨を取り、好みの大きさにほぐしておく。
③ きゅうりは小口に切り、塩で揉む。
④ 大葉は線切りにして水にさらし、水気を切っておく。
⑤ 豆腐は一口大に手でほぐす。
⑥ 白胡麻は煎って半摺りにし、冷やした味噌汁で伸ばす。
⑦ 鯵、きゅうり、大葉を加え、⑤の豆腐を加える。

ポイント
鯵干物をカマスに変えても美味しくできあがります。


生姜ご飯

材料(2人分)
・米……2合
・水……300cc
・薄口しょうゆ……30cc
・酒……30cc
・新しょうが……50g
・油揚げ……1枚

作り方
① 油揚げはフードカッターにかけ、粗めのみじん切りにする。その後、油抜きをする。
② 新しょうがは、皮をむいて薄くスライスする。
③ 米は研いで15分浸水後、ザルに15分とり、水気を切っておく。水、薄口しょうゆ、酒で炊き、米肌が見え始めたころに、①の油揚げを加える。
④ 炊き上がる5分程前に新しょうがのスライスを乗せる。


織姫と彦星の1年にたった1日の再会する七夕。
文月とは文をしたためる月ですが、稲が穂を含む月で又は含月、穂見月の意味もあります。もちろん、野菜たちもぐんぐん大きくなります。
夏は太陽からの贈り物が届く季節でもあります。太陽のエネルギーをたっぷり取り込んだ新鮮な素材がたくさん出回ります。
簡単に作れるお料理を食べて私たちも太陽のパワーをいただき、太陽の季節を満喫しましょう。
しょうがは、ショウガオールやジンゲロールという成分を含んでおり、これは生薬の材料にも使われます。発汗作用や殺菌作用、体を温めてくれる作用があります。
夏は冷たいものを取りがちで体を冷やしてしまいますが、しょうがは体を中から温め、発汗させて体を温めて免疫力を高めてくれます。
この季節には新しょうがが出回ります。柔らかく辛味も穏やかなので生のまま御飯と一緒に摂ってさわやかな風味を楽しみましょう。
きゅうりはカリウムが豊富でナトリウムの量を正常に保ち、血圧を正常に保ちます。
豆腐は良質たんぱく質を含み、胡麻はカルシウムが豊富で鯵の干物のビタミンDと一緒に摂るとお互い助け合って働いてくれます。
味噌は日本の誇る発酵調味料です。ビタミンCが豊富な大葉を入れてさっぱりと、しかもバランス良くいただきます。
茄子は夏野菜の代表選手です。昔から縁起の良い野菜で、皮にはポリフェノールが含まれ、抗酸化作用があり、免疫力を高めてくれます。油で揚げた後、冷水に取り、揉むことによって余分な油を取り、だしがしみやすくなります。そして鶏肉のビタミンB2は油の代謝を助けてくれます。片栗粉でとろみがついているので汁までいただけます。
太陽のエネルギーたっぷりの野菜たちとの出会いを楽しみましょう。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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