野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」
五感で感じる鮮やかな夏の旬で、体を元気に満たす
夏の暑さが増すと同時に、緑が深くなる季節です。
彩りの良い夏の野菜をちりばめ、色の美しさ、歯ごたえの良さを感じることで食欲が湧いてきます。
今だから一番美味しい、旬の野菜をシンプルにいただき、夏本番に向けて元気を体に取り込みましょう。
鰻パプリカ混ぜ飯
材料(2人分)
・鰻蒲焼……1/2本
・パプリカ3色……各1/4個
・炒り胡麻……大さじ1/2
A
・米……2合
・水……300cc
・薄口しょうゆ……20cc
・酒……50cc
作り方
① パプリカは1センチ角に切って湯通しする。水に放してから水気を拭き、塩を振る。
② 鰻蒲焼は温めて、1.5センチぐらいに切る。
③ 米は洗い、水に15分浸しておく。ざるに上げ15分置いてからAを入れて早炊きする。炊き上がりにパプリカと鰻と炒り胡麻を入れてざっくりと混ぜる。
さざえもずく酢かけ
材料(2人分)
・さざえ……2尾
・もずく……50g
・きゅうり……1/2本
A
・酢……大さじ1
・濃口しょうゆ……大さじ1
・だし……100cc
作り方
① Aを電子レンジで加熱してから冷ます。
② もずくはゴミなどを取り、湯通しをして冷水に取る。水気を切り、冷ました①に漬ける。
③ さざえはぬめりを取り、3ミリに切る。65度の湯で湯通しして30秒ほど冷水に取る。
④ きゅうりは薄切りし、塩で軽くもむ。水洗いをして水気を絞る。
⑤ ②のもずくにさざえ、きゅうりを和える。
揚げ茄子おろし和え
材料(2人分)
・茄子……2個
・大根おろし……1/2カップ
・青じそ……5枚
・しょうが……適量
・しょうゆ……適量
作り方
① 茄子は縦半分切り、斜めに包丁目を入れる。180度の油で揚げる。
② 青じそは千切りにする。水で洗い、水気を絞った大根おろしと混ぜる。
③ 揚げた茄子に②の大根おろしとおろししょうがをのせ、しょうゆをかける。
鰻は、目のビタミンとも呼ばれるビタミンAを豊富に含みます。粘膜を強くして病原体の侵入を防ぎ、免疫力アップに努めます。鰻100グラムで1日に必要なビタミンAが摂取できます。老化防止のビタミンEも豊富に含まれます。
パプリカは免疫力アップの王様、ビタミンCを豊富に含みます。ビタミンEと共に活性酸素を追い出します。
さざえは血圧やコレステロールを下げるタウリンを多く含みます。ドリンク剤などにも入っている体力増強のイメージが強い栄養素ですが、食品から摂ることが大切です。もずくは低カロリー。セレンとその効果を高めるビタミンEを含んでいます。セレンは活性酸素から体を守ってくれる、力強い味方です。
茄子は昔から、薬用としても用いられてきました。水分を95パーセントも含み、ほてった体を冷やす作用があります。皮の紫色はナスニンという色素ですが、視力の改善に効果があります。皮には免疫力アップの作用、細胞ががん化するのを防ぐ効果があるポリフェノールも多く含まれています。スポンジ状の果肉は油と相性がよく、揚げ物にすると、植物油に含まれるリノール酸やビタミンEの摂取に役立ちます。発がん性物質を野菜がどの程度抑えられるかを調べたところ、茄子が優れているとの説もあります。
青じそも古くから薬効があるといわれる歴史ある野菜です。β-カロチンやカルシウムの含有量は常にランキング上位の優秀な野菜です。殺菌力、防腐効果もあり、殺菌効果は刻むと効果が上がるといわれています。
野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ
牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き
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