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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

季節を食べる、秋を感じられる食材を体に入れる

撮影●大関清貴
発行:2008年11月
更新:2019年12月

  

養殖や物流環境がよくなった現代では、1年中脂の乗った鮭が手に入るようになりました。
しかし、本来の旬は秋です。「その季節に採れる食材が一番おいしい」と語るのは日本料理の名店「分とく山」の名料理人、野崎洋光さん。
畑や海から口に入る距離が短ければ短いほど、食材はおいしい。
今の季節に食べるもの、フレッシュな食材を知っておくことが大切なのです。


鮭と豆腐のつみれきのこ仕立て

材料(2人分)
・生鮭……100g
・木綿豆腐……50g
・小麦粉……大さじ2
・ネギ……1/2本
・卵……1/4個
・しいたけ……2個
・えのきだけ……1/2袋
・しめじ……1/2パック
・まいたけ……50g

A
・だし……750cc
・薄口醤油……25cc
・酒……大さじ1/2
・ゆず……少々

作り方
(1)鮭に軽く塩をふり、30分ほどおく
(2)しいたけは軸を切り、小口から厚めに切る。えのきだけは石づきをとり、3センチぐらいにとって小房に分ける。しめじとまいたけは石づきをとって小房に分ける
(3)鍋に熱湯を沸かし、(2)のきのこをザルに入れて30秒ほどひたしてあくをとり、水気を切る
(4)塩をした鮭を洗い、水気を拭いて包丁で荒めにたたく。皮は細かく切る
(5)すり鉢に鮭を入れて形が残るくらいにすり、小麦粉、卵を混ぜる。豆腐を軽く絞り、手で崩しながら入れ、鮭と豆腐の形が残る程度まで混ぜる
(6)ネギの半分を小口切りにして(5)のつみれ生地に混ぜる
(7)鍋にだしを入れ、水気を切ったきのこを入れてひと煮立ちしたら、薄口醤油、酒を入れて味を整える 
(8)つみれ生地を片手にとり、親指と人差し指の間から押し出しながら丸く形を作ってスプーンですくい、汁に入れる
(9)残りのネギを1センチに切ったもの、千切りのゆずを散らして仕上げる

ポイント
つみれは摘み入れる方法のことを言います。
鮭に限らず白身などでも美味しくいただけます。その場合も素材の食感を残すようにしましょう。


豚肉かぼちゃの風味和え

材料(2人分)
・かぼちゃ……250g
・豚バラ薄切り肉……100g
・白ごま……大さじ1と1/2
A
・砂糖……大さじ1と1/2
・ カレー粉……小さじ1と1/2
・薄口醤油……大さじ1と1/2

作り方
(1)かぼちゃは種をとり除いて皮をむき、3センチ角に切ってから、ひたひたの湯で10分ほど茹でる
(2)豚バラ肉は3センチ幅に切っておき、(1)の仕上がりに入れてさっと茹でる
(3)茹で上がったかぼちゃはザルにあげ、荒くつぶしておく
(4)ボールに(2)の豚肉、(3)のかぼちゃを入れ、合わせたAを加えて混ぜ合わせる
(5)(4)に白ごまを加えてさっくりと混ぜ合わせ、器に盛る

ポイント
かぼちゃは余熱で火を通します。
かぼちゃは荒くつぶすと味が絡みやすくなります。
にらを入れるとさらに美味しく仕上がります。


栗御飯

材料(2人分)
・むき栗……100g
・米……2合
A
・昆布だし……360㏄
・塩……小さじ1
・薄口醤油……35㏄
・酒……35㏄

作り方
(1)米は研いで15分浸水後、ザルに15分とり、水気を切っておく
(2)栗は2センチ角に切り、熱湯にさっと通しておく
(3)(1)と(2)を一緒にAの調味料を入れ、高速炊きで炊く
(4)炊き上がったら混ぜ合わせる

ポイント
栗などの硬い具は最初から入れて炊きます。
お米と一緒になった美味しさを楽しみましょう。


霜月とは霜の降る月。神楽月とも呼ばれます。お百姓さんが稲刈りも終わり、五穀豊穣の感謝と新しい年の復活を願って神楽を行ったという故事から名付けられたそうです。神様に捧げる神楽囃子。なんと雅な響きでしょう。日本は昔から神様に感謝する風習があったのですね。
献立にある栗は、バランスの良い食べ物で滋養食品として人気があります。
鮭はビタミンB群を含んでいるのでお肌や疲労の回復に役立ちます。しかも、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが多く含まれているので、豆腐のカルシウムと一緒に摂ればハリのあるお肌と骨を丈夫にする効果が期待できます。
きのこは食物繊維を含み、また、きのこに多く含まれる成分のグルカンは免疫力を高め、低カロリーです。温かいきのこ汁に豆腐と鮭を摘み入れ、たっぷりとお召し上がりください。
豚肉はビタミンB、ビタミンEを含みます。ビタミンEは若返りビタミンとも言われ、抗酸化作用のあるビタミンです。動脈硬化を防ぎ、活性酸素から私達を守ってくれます。中でもバラ肉にはビタミンEがロースの2倍ほど含有されています。
かぼちゃはβカロチン、ビタミンC、ビタミンEを豊富に含みます。とくに、ビタミンEは野菜の中でもトップクラス。βカロチンには強力な抗酸化作用があり、油と一緒に摂ると吸収率が高まります。バラ肉と一緒に摂ることで効果を期待できます。
春に芽吹き、夏に育ち、この季節に豊かな実りを結ぶことに感謝しながら、旬の恵みを頂きましょう。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

「分とく山」花板・野崎洋光さんの免疫を整えるレシピが1冊の本にまとまりました。
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