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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

体を温め、滋養効果のあるおいしい根菜との出会い

撮影●大関清貴
発行:2009年11月
更新:2019年11月

  

秋から冬へと向かう11月は、根菜がおいしい季節です。
根菜は一見地味ではありますが、土のうまみがぎっしりつまった根っこの野菜たちです。
「根菜は、霜がおりるころに甘みが増し、おいしくなります」と分とく山の野崎洋光さん。
また、地下部で育つ根菜類は体を温め、滋養強壮の働きもあります。
ひと霜ごとにおいしさと滋養を蓄えた、冬の味を楽しみましょう。


金目白菜鍋

材料(2人分)
・金目鯛……2切れ
・白菜……2枚
・椎茸……2個
・長ねぎ…1本
A
・水……400cc
・薄口醤油……25cc
・酒……25cc
・七味唐辛子……少々

作り方
(1)金目鯛に薄塩をして30分おき、熱湯で霜降りし、冷水にとり、洗う。同じ熱湯で、軸をとった椎茸もさっと湯通しする
(2)白菜は、ざく切りにする。長ねぎは、斜めに切る
(3)鍋にAと白菜、椎茸、金目鯛を入れ、中火にかけ、沸騰したら火を止める
(4)(3)の鍋から白菜をとり出し、フードプロセッサーでペースト状にして汁に戻す
(5)(4)にねぎを入れ、再び火にかけ、沸騰したら器に入れ、お好みで七味をかける

ポイント
汁ごといただけるお鍋です。優しい味を楽しみましょう。


かぶ風呂吹き

材料(2人分)
・かぶ…2個
・水……400cc
A
・味噌……30g
・砂糖……大さじ1
・みりん……小さじ1
・酒……小さじ1

B
・昆布7×7センチ……1枚
・塩……2g
・薄口醤油……小さじ1
・酒……大さじ1

作り方
(1)かぶは葉を残して皮をむき、半分に切ってから切り目を入れ、2分ほど茹でる
(2)(1)のかぶをBの中に入れ、中火で火にかけ、沸騰したら火を弱めて10分ほど煮る
(3)Aを鍋に合わせ、中火で火にかけ、火が通るまで練り、(2)のかぶにかける

ポイント
お好みで柚子を入れると、柚子味になります。ごまを入れれば、ごま味噌になります。
かぶを煮るときは、低い温度のほうが味が染込みやすいので弱火で煮ましょう。


栗おこわ

材料(2人分)
・もち米……2合
・水……300cc
・酒……30cc
・塩……小さじ1
・栗……6個
・ごま塩……少々

作り方
(1)栗は熱湯につけ、3~5分ほどおいてフォークなどで皮をむく。小角に切り、水に放しておき、水気を切る
(2)もち米は研いで洗い、水に浸水させずに栗とAを合わせ、炊飯器の早炊で炊く
(3)炊き上がったら、茶碗に盛り、ごま塩を振る

ポイント
栗は、熱湯につけることによって皮がむきやすくなります。


栗おこわの栗はビタミンB1・C・カリウムが豊富という果物の特性とビタミン・鉄分が豊富というナッツ類の特長、でんぷんが豊富という穀物の特長があります。さらに、種子であるわりにはでんぷんが多く、脂肪が少なく、食物繊維が豊富に含まれます。
栗ももち米も、体を温める効果があります。寒い時期には、ぴったりです。
美しさも美味しさも、この時期1番なのが金目鯛です。高タンパクで、低カロリーです。疲労回復に効果があるビタミンB1、細胞再生や成長促進に役立つビタミンB2などを含む栄養価の高い魚です。
ねぎに含まれる成分、硫化アリルはビタミンBの吸収を助け、代謝機能をも高めるので免疫力をアップします(ビタミンB群と硫化アリルは、一緒に摂ることによってより効果的になります)。
白菜に含まれるカリウムは塩分を調節し、血圧を正常に保つ大切なミネラルです。カリウムは水に溶けやすいのですがペースト状にしてありますので、汁ごと全部いただくとカリウムも無駄なく摂れます。七味唐辛子を振って、いただきましょう。
かぶに含まれるビタミンCはコラーゲンの合成に働きかけ、血管や皮膚、粘膜、骨を丈夫にします。免疫力をアップし、老化を防ぐ働きがあります。かぶもまた、体を温める食べ物です。
味噌は古来からの優秀な発酵食品で大豆サポニンを含み、免疫力アップの力強い味方です。
体を温めてくれる優しい献立で、この時期ならではを楽しむ、ご馳走をいただきましょう。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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