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野崎洋光と牛込紀子の「和のテイストで、免疫力アップ・レシピ」

11月の旬の食材「鮭・ほうれん草・大根」で免疫アップ

撮影●大関清貴
発行:2011年11月
更新:2019年11月

  


一般的に「サケ」「シャケ」と呼んでいるのはシロサケのこと。北海道沿岸の川には9月ごろから、本州には11月~12月を中心に遡上して来ます。鮭という名は、鮭の肉は箸でほぐすとすぐに「裂け」るから、もしくはアイヌ語が語源とする説もあります。
ほうれん草
漢字で〝菠薐草〟。菠薐とは中国語で「ペルシャ(現在のイラン)」のことを指し、ペルシャからシルクロードを経て伝えられたのでペルシャの草、菠薐草と呼び、日本にも伝わりました。一般的な野菜として食べられるようになるのは昭和に入ってからです。

大根
古代エジプト時代の記録にも残るほど、古くから世界中で食べられてきた野菜です。日本では弥生時代にはすでに伝えられていました。古くは「オオネ」と呼ばれていました。大根の絞り汁に塩を入れて生のたけのこを漬け込むと、あくを抜くことができます。


鮭汁

野菜のだしと鮭の風味、味噌の組み合わせを楽しむ

材料(2人分)
・鮭……20g×8切れ
・じゃがいも……1個
・ごぼう……1/2本
・セロリ……1/2本
・蕪……1個
・水……500g
・昆布……5センチ各
・味噌……30g

作り方
① 鮭に薄く塩をする。30分おいてから水で洗い、水気を拭いて焼く
② じゃがいもは粗い千切りにする。ごぼうは斜め、セロリは1センチの斜めに切る。蕪は皮をむいて半分に切り、5ミリの薄切りにする
③ 野菜は熱湯でさっと茹で、霜降りにする
④ 水に②の野菜と昆布を入れ、ゆっくりと火にかける。野菜に火が通ったら鮭を入れ、最後に味噌を入れて仕上げる

ポイント
中火から弱火ぐらいで火にかけましょう

食材・鮭
鮭の身が赤いのは、強力な抗酸化作用のあるアスタキサンチンによるものです。 アスタキサンチンは体内で悪玉コレステロールが血管に付着するのを防ぐ働きがあり、動脈硬化、心筋梗塞、脳梗塞などの予防や改善にも効果があるといわれています。 DHAは脳の働きを活性化させる働きがあり、EPAは動脈硬化や脳卒中、血栓症などに効果的です。EPA、DHA、アスタキサンチンは煮汁ごと食べることで無駄なく栄養素を摂 ることができます。


ほうれん草豆乳浸し

体を温める豆乳でいつもと違ったお浸しに

材料(2人分)
・ほうれん草……1/3束
・しいたけ……4個
・豆乳……120cc
A
・みりん……大さじ1
・しょうゆ……大さじ1

作り方
① ほうれん草は熱湯でさっと茹でる。水気を切り、5センチぐらいに切る
② しいたけは5ミリの幅に切り、茹でる
③ Aを電子レンジにかけた後、荒熱を取り、豆乳と合わせる
④ 器にほうれん草としいたけを盛り付け、③をかける

ポイント
みりんとしょうゆは鍋で温めてもよいでしょう
豆乳は冷たいものでもよいでしょう。その場合はAを冷まして合わせましょう

食材・ほうれん草
緑色のクロロフィルは抗酸化作用があり、西洋では〝胃腸のほうき〟と言われるほどで、胃腸の活性化に役立ちます。またコレステロール値を下げ、血栓予防、動脈硬化予防の働きもあります。免疫力をアップするβ-カロテン、ルティン、カルシウム、カリウムなど多彩な栄養素が含まれています。鉄分はたんぱく質やビタミンCと一緒に摂ることで効率的に吸収されます。


大根胡麻なます

霜が降りたとき、まさに旬の大根の甘みを味わう

材料(2人分)
・大根……250g
・塩……小さじ2
・白いり胡麻……小さじ3
・青じそ……10枚
A
・しょうゆ……大さじ1
・酢……大さじ1
・水……大さじ2

作り方
① 大根は皮をむき、縦4つに切り、小口に切る。塩をまぶして10分置き、よく揉み、水洗いして水気を絞る
② Aを鍋に合わせ、ひと煮立ちさせ、冷ます。白いり胡麻をすり鉢ですり、冷めたらAに入れて混ぜ合わせる
③ 千切りに切った青じそと大根を漬け、混ぜる

ポイント
塩をした大根は、よく水で洗いましょう

食材・大根
分解酵素のアミラーゼ、ペルオキシダーゼが消化促進、胸やけや胃酸過多、胃もたれ、二日酔解消に役立ちます。皮にはビタミンC、毛細血管を強くするビタミンPが含まれ、脳卒中の予防も。葉にはβ-カロテン、カルシウムや鉄分も豊富。大根の辛味成分メチルメカプランには、血栓予防や解毒作用があり、免疫力アップに役立ちます。


野崎洋光 のざき ひろみつ
1953年福島県生まれ。「東京グランドホテル」「八芳園」を経て、ふぐの名店「とく山」の料理長を務め、1989年に支店「分とく山」を開店。伝統的な和食の技法をふまえつつ、シンプルで美味しいもの、体にいいものを主眼に独自の料理を展開。アテネ五輪日本代表野球チームの料理を担当、話題を呼ぶ

牛込紀子 うしごめ のりこ
東京都出身。栄養士。食品メーカーでメニュー提案などを担当、現在に至る。「食べものが身体をつくる」を基本に素材の持ち味を生かした、身体にやさしくておいしいメニューづくりに奮闘中。「野菜をこよなく愛する」ことと「食べものへの好奇心を失わないこと」が信条。子どものころから根っからの野菜好き

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