FP黒田尚子の知ットク!がんマネー処世術 2

セカンドオピニオン

イラスト/コヤマ ノリエ
発行:2013年2月
更新:2014年3月

  

FP黒田尚子 くろだ なおこ
1992年大学卒業後、大手シンクタンク勤務中にFPの資格を取得。98年にFPとして独立後、個人に対するコンサルティング業務のかたわら、雑誌への執筆、講演活動などを行っている。乳がん体験者コーディネーター

今回は「セカンドオピニオン」について取り上げます。基本的には健康保険適用外で全額自己負担となるこのシステム。ところが、このセカンドオピニオンがタダで受けられる方法があるのをご存じでしょうか?

がん患者であれば受けたor受けようと思った人も多いかもしれませんが、まだ日本では一般的といえないセカンドオピニオン。その理由の1つが費用負担かも。セカンドオピニオンには、まずかかりつけの病院で紹介状や画像データなどの診察関連資料をもらわねばならず、ここから費用が発生します。

そしてセカンドオピニオンは保険診療でなく、自由診療(全額自己負担)のところがほとんどですので、相場として30分1~2万円。ブランド病院や名医ともなるとイッキに料金も跳ね上がります。

ところがです! このセカンドオピニオンを無料で受けられる方法があることをご存じでしょうか? それが保険会社の「セカンドオピニオンサービス」です。

例えばメットライフアリコの場合、診察関連資料を取り寄せる費用は必要ですが、セカンドオピニオンの費用などはかかりません。これらを提供しているのがティーペック社。同社の主力サービス「ドクターオブドクターズネットワーク」は①24時間電話健康相談サービス②医療機関情報の提供③名医紹介サービス――をパッケージ化したもので、アクサ生命、富士生命、アメリカンホーム等とも提携していて、これらの保険会社の対象となる保険に加入している人であれば、タダで利用することができます。

ただし注意したい点が1つ。同社の名医紹介サービスというのは、総合専門医と優秀専門医の2段階となっていて、無料となるセカンドオピニオンは総合専門医が担当し、ここで必要と判断された場合に、優秀専門医への紹介状が渡されるという仕組みになっています。そしてこの優秀専門医にかかる費用は有料なのです。

しかも、総合専門医によるセカンドオピニオンは、大都市や首都圏でのみ実施しているため、地方からそこに行くまでの交通費も利用者担です。

一方、がん保険のパイオニアであるアフラックも、全国規模の専門医紹介「ベストドクターズサービス」を行っています(提供は法研)。同社では、プレミアサポートによるがん患者専門カウンセラーが個別に面談を行い、ニーズに応じて優秀専門医を紹介するという流れ。きめ細やかさという点では優れていますが、サービスに含まれているのは専門医を紹介するところまで。そこから自分で予約を入れ、セカンドオピニオンの受診費用も自己負担です。

とはいえ、付帯サービスがあるなら使わなければソン!

さっそくご自分の保険証券をチェックしてみてはいかが。

FP黒田尚子からのひと言

以外にも保険会社では付帯サービスの充実に注力しています。使えるサービスは、どんどん活用しましょう!

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