転移のない筋層非浸潤性膀胱がん。BCG膀胱内注入療法とは?

回答者・古賀文隆
がん・感染症センター都立駒込病院腎泌尿器外科部長
発行:2016年8月
更新:2016年7月

  

70歳になる夫が膀胱がんと診断されました。転移のない筋層非浸潤がんで、内視鏡でがんを切除しましたが、術後の病理検査の結果、がんが残存している可能性が高いということで、もう1度内視鏡下手術を受け、さらにBCG膀胱内注入療法をするかもしれないと言われています。BCG膀胱内注入療法はどのような場合に行うのですか。また、この治療法の副作用も教えてください。

(66歳 女性 香川県)

BCGに対する患者さんの免疫応答を利用した治療法

がん・感染症センター都立駒込病院
腎泌尿器外科部長の古賀文隆さん

BCG膀胱内注入療法は、筋層浸潤がんへの進行のリスクが高い筋層非浸潤性膀胱がんの再発予防の目的で行われるほか、浸潤がんへの進行リスクの高い上皮内がんの治療のために行われます。

この療法は、結核菌の弱毒化ワクチン(BCG)をカテーテルで膀胱内に注入し、患者さんの免疫細胞を活性化させることでがん細胞を攻撃させる治療法です。週に1回、6~8週にわたって繰り返し行います。

主な副作用は膀胱炎症状(排尿時痛、頻尿、残尿感)と発熱です。また、ごく稀ですが、ワクチンが血管内に入り、全身がBCGに感染してしまう全身結核や関節炎や結膜炎を伴うライター症候群(反応性関節炎)なども報告されています。

これらの副作用を軽減するために、BCG療法当日に抗菌薬を服用するなどの対策がとられています。膀胱炎症状や発熱は1~2日で軽快するケースが多いですが、38度以上の熱が3日以上続く場合は受診する必要があります。

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