多発性で表在性の膀胱がん。BCG注入療法は必要か

回答者:島田 誠
昭和大学横浜市北部病院 泌尿器科教授
発行:2009年4月
更新:2013年12月

  

総合病院の泌尿器科を受診したところ、膀胱がんと診断されました。多発性で表在性の膀胱がんで、内視鏡手術を受けました。このがんは再発率がかなり高いので、これからも定期的に検査を受けるようにと、手術後に言われました。インターネットなどで調べると、内視鏡手術後にBCG(結核に対するワクチン)による注入療法を行うこともあると書かれています。私は受けるように言われていませんが、受けなくても大丈夫なのでしょうか。また、再発したときのことが今から心配です。がんが再発した場合には、どのような治療になるでしょうか。再発しても治る可能性はあるでしょうか。

(三重県 男性 66歳)

A グレードなどによっては受けるのもよい

がんのグレード(悪性度)や多発の程度などが書かれていないため、判断が微妙な点もありますが、多発性であることを考えると、BCG注入療法を行うことも1つの方法です。しかし、粘膜の表面に小さな腫瘍が2~3個ある程度なら、行う必要は通常ありません。

再発しても、表在性であれば、同じように内視鏡手術を行い、根治することも可能です。なかには表在性の再発を繰り返して、10回ほど、内視鏡手術を受ける人もいます。再発予防の治療には、BCG注入療法のほかに、抗がん剤のUFT(一般名テガフール・ウラシル)などを使うこともあります。場合によっては、BCGとUFTを併用することもあります。

再発予防の治療が必要かどうか、必要なら、どういった治療が適しているのか、今1度、主治医に相談してご判断ください。

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